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未定・転生前

『あなたはどうして・・・私なんかをココに連れて来たの??』

 

目の前にある鏡は私を映すことなく、私のいた世界とは別の世界を映し出していた。

 

「ん??・・・あぁ、そういえば、君を連れて来たのは僕だったっけ??

 そうだねぇ〜・・・あえていえば・・・ヒマだったから・・・かな??」

 

面倒そうにその鏡を見つめながら椅子に座っている彼が、欠伸をしながらそう言った。

 

『そう・・・。で、そろそろ私はここから去らないといけないの??』

 

「よく知っているね。あいにく、他の奴らからさっさと置いてこいって言われてね・・・。

今ここで見ている世界へと行かせようかな??って考えていたところ。

別にどこでもいいよね??もしかして、行きたいところでもあった??

それなら他の行きたい世界をその鏡に映すけど・・・。」

 

彼はサラサラと白い紙に何かを綴っていった。

 

『そんなこと、私がなにか言える立場ではないでしょ。』

 

「それもそうだった。よく知ってるね〜」

 

『人は・・・神と呼ばれるものに縋るけれど・・・

 神は・・・何に縋っていけばいいんだろうね。

 人は、存在しているか分からないものに縋るけれど、存在しているか分からないから・・・それに対して怒ったり、悲しんだりって、我儘に生きているのに・・・神はそれを見てどう思っているんだろうね??まぁ、私は神なんて信じることなどなかったけど・・・。』

 

私が鏡を見つめながら、ポツリとつぶやいた言葉に彼はなにも反応しなかった。

 

「・・・・・それじゃあ、用意はしておいたから。

 あとは、君の好きなようにしなよ。」

 

『ありがとう。“神様”、不器用な優しさを与えてくれて。』

 

白い光と同化していく彼女は、今までの無表情が嘘のように笑顔で消えていった。

 

「・・・・・・彼女は、全て知っていたんだね。」

 

かなしそうに笑い、鏡を見つめていた。

彼女がこれから“生まれてくる”であろう世界を見つめてつぶやいた。

 

 

 

さぁ、始めてみようか

 

(本当は知っていたんだ。僕の犯した罪のことを・・・)(そして、これから自分がどうしていくのかを・・・)(彼女は被害者であったのだ・・・それを謝ることなどできる機会など存在しない)

 

彼女は知っていたのだ。面倒そうにしている僕は本当の僕でないことを・・・。そして、置いてこいって言われているから必死になって“居場所”を作っていたことを・・・。

最期につぶやいていた彼女の言葉は彼の心へと響いていたのだ。

その言葉によって僕は動き出す覚悟を決めた。

 

▼追記

立海(複数主)小ネタ

友達と考えているテニプリ夢

 

おどおど系女子とツンデレ系女子の2年生

しっかり者二面性女子とミーハー現実的女子の3年生

 

先輩後輩でも楽しい話になりそうという話www

設定がまだまだ不十分だけれど、やりたいな。

・・・・・・・・・・


「あれ?咲ちゃん??」

 

図書室の一角で、背伸びしている彼女を見つけた。

 

「あっ、深葵先輩。」

 

取ろうと思った本をとることもせずに後ろを振り返った。

 

「ごめんね、取ろうとしていたのに。この本で大丈夫だった??」

 

彼女、咲が取ろうとしていた本を背伸びして取り咲に渡した。

 

「ありがとうございます。」

 

受け取った本を抱えながらお礼した。

 

「いえいえ、今日は美香ちゃんと一緒じゃないんだね。」

 

「ぁ、でも・・・今クラスで待っててくれるんで。」

 

「そっか、それじゃあ早く行ってあげないと。」

 

「あ、すみません。じゃあ、また。」

 

咲はそのまま深葵にあいさつをして去っていった。

 

 

・・・・・

 

 

図書室を出て、廊下を歩いていると後ろから衝撃があった。

 

「みーきーちゃん!!!」

 

ガシッ

 

「いきなり抱きついたら危ないでしょ。」

 

「えへへ、でも深葵ちゃんなら大丈夫だと思ってるから!」

 

深葵から離れても、笑う。

 

「まったく・・・。今日はいいの??

 サッカー部と卓球部の子と用事があったんでしょ??」

 

「もう終わったよ!!

 だから、一緒に帰ろう!!部活、今日はお休みだから大丈夫だよね??」

 

「はいはい。しょうがないな。

 教室に荷物置いてあるから取ってくるね。」

 

「私も教室だから大丈夫!!一緒に行こっ!!」

 

「はいはい。」

 

ため息を吐きながらも、少し頬を緩ませて深葵は教室を目指した。

深葵の前にはスキップしながら、首にカメラを揺らしている少女も頬を緩ませていた。

 
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▼追記
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