放課後に図書館で、司書の黒子っちに出会う
最初は存在に気付かなかったから吃驚して
でも環境的なこともあってか穏やかな気持ちで話せるし、今まで周りにいなかった種類の人間で、興味を持つ。あと素でいられる空間が心地良くて、度々足運ぶようになっていく
おすすめ聞いて読み慣れない本頑張って読んでみる黄瀬君とか、部活のこと、仕事のこと、将来のこと、色んな話をしていく度に黒子っちに惹かれていく
親愛とか尊敬とか、そんな気持ちと共にまだ恋とは呼べない位淡く淡く想う黄瀬君
お試しでいいからつきあって欲しい
断ろうとするんだけど、最初から好きなもの同士結ばれる確率なんて僅かなんだから。付き合ってみるだけ付き合ってみれば違うところが見えてきて、変わるかもしれないじゃないスか
言い募られて根負けする黒子っち
無理だ嫌だ、そう思ったら言ってくれれば終わりにするから
無理に始まった関係だけど、そのうち惹かれていって
お試しは終わりにして欲しい、ちゃんと付き合いたい
そう伝えようとするのに、断られると思ってる黄瀬君は聞いてくれなくて
黒子っちぎゅって抱きしめて、ごめん俺ずるいから聞きたくないっス
顔は肩口に埋めてるから見えないけど、でも声で、雰囲気で嫌って位分かる
仕方ないなぁと思いながら頭撫でてあげると、色んな感情無理に押さえ込んだ顔を上げられて
もし、黒子っちが自分以外の誰かを選んだとしても目伏せてそっかって呟くだけの黄瀬君
悔しさや寂しさが無い訳じゃない
泣きたいけど、黒子っちの前じゃ泣けなくて
好きな人が幸せになってくれるならそれが一番良い
こうだったら良いって思い描いた未来とは違くて、自分は側に居れなくても、それでも黒子っちが幸せなら
そう思うのに、締め付けられるみたいに痛い
幸せになって、やっぱりこれで良かったんだって心から思えるくらいに幸せになって見せつけて、諦めさせて
ごめんね、確かに幸せ願ってるのに、口には出せない
俺以外となんて絶対に嫌だなんて泣き喚くほど子どもじゃないけど、笑ってお幸せになんて言えるほど大人でもなくて
広がる苦い感情をお願いだから早く、溶かして
自分ばっかり好きなんだろうなって
そう思うから好きって気持ちを言葉でも態度でもめいっぱい伝える
返ってはこないけど、拒否はされないことに安心して
そうしてないと不安になる