祇園会
○祇園会やむかしむかしのいまのいま
○祇園会やコンチキチンと風やつと
○祇園会やないまぜにして鉦かほる
○祇園会や粧いのつと風のそと
○祇園会やいとし精舎の厚化粧
○祇園会や長者精舎の鉦の音
葵祭
○いと青くいとをかしけり賀茂葵
○ながながと文字をつづるや賀茂葵
○東国より羽におくれまじ賀茂葵
○化粧してお公家さんとや賀茂祭
○化粧してお公家さんとや賀茂葵
○厳かに御簾歩みたる賀茂葵
○かねてより牛車千歳の賀茂祭
大文字
○金銀の冥府の声や大文字
○大文字や男児一子をもらいけり
○大文字や手を合わせたりけふの山
○妙法の火やゆるゆると語りけり
○怨霊を天狗とみるや大文字
○のちの世のなんとうたふや大文字
○大文字や一字一字と消えにけり
○大文字やいつしか消える町あかり
葵祭
○うひうひしくもおおふこころや賀茂祭
競べ馬
○冠に勝を乗せたり競べ馬
○冠に勝を乗せたり賀茂競馬
○すきまより人の真や競べ馬
○一瞬のかげにあそぶや賀茂競馬
御霊祭
○写真家のカメラに御霊祭かな
○安心の宿に御霊祭かな
○安心の起きて御霊祭かな
○御霊祭に人物のこころかな
○骨董の返し御霊祭かな
○人々のこころ御霊祭かな
○京雀ねむり御霊祭かな
琉球
悌悟
○デイゴ咲き波うつグスクいつやより
梯悟の花
○首里城やいくど燃えたりデイゴ咲く
○やんばるの眼に咲きほこる梯悟かな
○てつぺんに海そよぎけり梯悟はるか
○デイゴ咲き曲線はるか首里公園
○デイゴ咲き曲線に日の久慶門
○風やふきデイゴ咲きけり御嶽の森
○デイゴの花語り奏でて石畳
○デイゴの花語り奏でて那覇の町
○デイゴ咲きやんばるくいなの目覚めかな
○梯悟咲き大石発見したりけり
○蝦夷やまと梯悟をつなぐ一之宮
○ゆるやかに古代の大和梯悟咲く
○梯悟手に大石林山神降りる
○やんばるの瞳いずこやデイゴ咲く
○戦場も風はるかなりデイゴ咲く
○琉球の城や半分デイゴ咲く
○やんばるの嘴朱きデイゴ咲く
○もてなしの梯悟の花や冊封使
○デイゴ咲きけふも沖縄日和かな
○デイゴ咲きけふも自由なじかんなり
○デイゴ咲きいくつ笑ふや屋根の獅子
甘黍
○さとうきび下には南十字星
○その下に名前刻まれさとうきび
○いにしえの風奏でたるさとうきび
○日帰りもよしや一日さとうきび
泡盛
○泡盛や飲めば仲間となりにけり
○泡盛のラベルながめて酔ひにけり
○泡盛やラベルながめて屋根瓦
○泡盛や三線も出て屋根の上
○泡盛やほろ酔ひ決めて屋根の獅子
○泡盛や音につつまれ女子ひとり
○泡盛や赤き南の鮮魚なり
○泡盛やオンザロックの星の下
夏の空
○夏空にマングローブやどかりぬ
マングローブ
○物語る迷う女優やマングローブ
○精霊の機械の森やマングローブ
ガュジュマル
○ガュジュマルの蒼き衣や滔々と
○ガュジュマルの居どころあるや神の皮膚
○ガュジュマルの知やいくとしの軽くなり
○ガュジュマルの知や三線のふつうの日
仏桑花
○日本に返還されて仏桑花
○シンプルな沖縄そばや仏桑花
○仕切りなき島のやどりや仏桑花
○島猫や死者とやどりぬ仏桑花
○おもかげの島料理なり仏桑花
○かたちなき御嶽みちなき仏桑花
○三線の間取り百年仏桑花
○うつむきて島料理なり仏桑花
○生活の中にひらくや仏桑花
パパイヤ
○パパイヤや島猫つれて防波堤
○パパイヤをなだらかなるやシュガーロード
○パパイヤや山ねこの居る月明り
夏休み
○だらりんと夏休みなり防波堤
○天然のもずくそばなり夏休み
○珊瑚礁もずくひたして夏休み
○天然のもずく酢のもの夏休み
○亜熱帯の豚料理なり夏休み
○天然の南十字星なり夏休み
○水牛の歩幅かわらぬ夏休み
○好きな子の白きままなり夏休み
○屋根上になにやいるなり夏休み
ハイビスカス
○島猫の雨宿りなりハイビスカス
★俵大石
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秋の海
○秋の海しろくかなしくつづきをり
○足型のひとつ崩れて秋の海
○秋の海ひとりさんぽとなりにけり
○もう居ない恋を落として秋の海
○秋の海ととのうしずく落としけり
○教え子に呼ばれし人や秋の海
○米粒や雲となりけり秋の海
○弁当を俵なりけり秋の海
秋の海
○テーブルを寄せて帰るや秋の浜
○まつ白な砂のすすめや秋の海
○牛の背を自由律なり秋の海
○ゆく人の声懐かしき秋の海
○いくたびも白くしみゆく秋の海
○石ころの痛み重たや秋の海
○秋の海紅白帽となりにけり
○秋の海暮れゆく牛を拭いてをり
○秋の海映る電車の眼かな
○秋の海一人詩人を殺したる
○まつしろにのびてゆくなり秋の海
○秋の海彫刻されて仕事もなく
○泣き砂の膝をつれ立つ秋の浜
○灯油手に船は異国や秋の浜
○外国の貨幣もらうや秋の海
○室内を赤く飾るや秋の海
(写真あるといいなあー)
秋の水
○秋水や長ながしけり月詣り
○秋水やコスメデビユのご要望
秋の水
○秋水の底に惚れたる剣士かな
秋の水
○秋水にはげまされたる思ひかな
○秋水にしみじみ丸き石拾う
○秋水に落ち着いてをる娘哉
○秋水にまつすぐ帰る寺の人
○秋水や鳥居の杉も身をすすり
○秋水や妻の帰りのかぎりなく
○秋水や庭石あけてやつてくる
○秋水や眺むる齢なつてをり
○秋水や涙でもよくそこにあり
秋の水
○秋水や赤き実のなるひとつづつ
○秋水や赤き実のなる山の峰
○秋水や足音きへて京の寿司
秋の山
○エンジニアブーツを鳴らし秋の山
(写真あるといいなあー)
秋の川
○秋の川ただまっすぐにながれたり
○秋の川まろみの石を流したり
○秋の川人一生のごとくなり
○秋の川まちがふことも全句かな
○秋の川見送る人の片心
○秋の川離れて白き流れかな
○秋の川呑み込む佐渡や流さるる
○秋の川鹿島紀行と名付たる
秋風
◯黒富士の背にゆられたり秋の風
秋の声
○無造作に置かれて椅子に秋の声
○赤き道頭を下げて秋の声
○影響す二人の道や秋の声
○傷みたる靴紐切れて秋の声
秋の虹
○観覧車思へる樹々に秋の虹
秋の夕焼
○山辺の秋夕焼けに葬りまつる
○秋夕焼けあこがれありき宝珠橋
○秋夕焼け遠影となる農夫かな
竜田姫
○竜田姫から紅にちはやぶる
○ある人にまかせ織りなす竜田姫
○君やひとりまかせ織りなす竜田姫
○身や君にまかせ織りなす竜田姫
秋扇
○三升の俳句狂歌に扇置く
○市川の流れなかよく扇置く
プロフィール
性 別 |
男性 |
年 齢 |
51 |
誕生日 |
3月26日 |
地 域 |
宮城県 |
系 統 |
普通系 |
職 業 |
小学生 |
血液型 |
A型 |