英語を教える機会がある私ですが、最近、英語の勉強について感じたことがあります。それは、あまり解説でしっくりこないものに共通点があることです。例えば、お茶はいかがですかという文章を英語では"Would you like some tea?"と言えますが、選択問題にはsomeの代わりにanyがありました。これを選択した人は、「疑問文になるとsomeはanyに変わる」と中学時代に習ったからだと言いました。確かに、言われてみればそうですね。しかし、この問題が載っていたテキストの解説には、「提案の場合はsomeになる」というなんともざっくりとした説明が書いてありました。
どうしてそうなるんだという疑問を突き詰めることはできるかもしれませんが、そこで一度止まってしまうと言語学の世界まで飛んで行ってしまうことになりま す。もし英語を言語の世界で捉えるならそれで良いのですが、単純に話せるようになりたいという目的ならば、それは英語の学習の邪魔をしてしまいます。勉強 をするにあたって疑問を持つことは良いことですが、語学の場合「割り切る」ということはとても大事だと思います。今まで習ったことが全て正しいわけではな いのが厄介ですが、これから習うことを上書きする潔さが必要でしょう。納得がしにくいのもわかりますが、このように、今から習う新しいことを受け入れる力 が、言語習得には欠かせないと思いました。後は、それを繰り返して経験値化していき、理由は上手く言えないけれどこの文章は変だ、と思えれば勝ちです。
2016-3-2 16:44
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