朝のこと。

何やら

川が騒がしい

明らかに

何か

異変が起きてる

いったい、何なんだ


見ると

軽く100羽を超える

鵜(う)の大群が

一斉に

川の

あちらこちらに

飛んで行っては

水中に潜る

というのを

繰り返している


別に

遊んでいるのではない

それは

鵜たちの

異常とも言える必死さを見てわかった

そう

獲物を捕獲しているのだ

それも

大集団で一斉に


鵜飼いで有名な

あの鵜だ

水中に潜って

魚を捕るのは

お手のもの

どの鵜も

みんな

巧みに魚を捕まえて

上に持ち上げては

丸呑みしている

一斉射撃

一斉攻撃

まるで

戦場みたいに見えた

大きな魚も

例外ではない

川にいたであろう

おそらく

数百〜数千匹の魚たちが

鵜のえじきになったことだろう


その一部始終を

見ていて

なにか

恐怖を感じた

そして

悲しくなった

鵜が魚を食べるのはわかる

でも、なにも

大集団を作って

一斉に

食べ尽くすことはないんじゃないか…


こんな場面に

遭遇したのは

初めてのこと

改めて

自然界の厳しさ

生き物たちの
厳しい現実を

思い知った