帰宅して、とりあえず、制服を洗濯した。夏で良かった、と、思う。冬服だったら、クリーニングしなくては、ならないところだった。
それから、夕飯の準備。
妹がただいまとも言わずに、部屋に戻ったことを、ドアと足音が、教えてくれた。
出来上がった夕飯を二人分、取り分けて並べる。
「梨花、夕飯出来たよ」
返事はなかった。私は、特に何も思わずに、テレビを見ながら、夕飯を食べた。
今頃気付いたが、学校が家みたいになってしまった。
私はこのまま、誰とも会話が無くなるんだろうか。そうなったら。きっと。私がいなくなっても、誰も、何も、思わないんだろう。
胃が痛くなってきて、夕飯を途中でやめた。片付けて、部屋にこもる。入れ替わりで、梨花がキッチンに行く音が聞こえた。
課題をしなくては、と、鞄を開けると、ズタズタの教科書と目が合った。私は、心の中でゴメンと呟いて、教科書を鞄に押し戻した。それから、ベッドに転がる。
学校に行きたくないな、と、はじめて思った。
to be continue...
話題:連載創作小説
12/07/04