「ぁ、タンバリンひとつお借りしてよろしいでしょうか?」
田貫サンの相棒はマイクじゃなくてタンバリン。
「一曲目誰歌う〜?」
「ぁ、じゃぁ今のうちに歌っときまーす」
狐宮は歌よりカラオケスイーツを楽しみたい派。
「何歌うの?」
「なんか、履歴からテキトーでいーですよ」
「じゃ、これ」
「ちょw西野カナww」
「えっ!ちょw何の嫌がらせですかwwあいたくてあいーたくてふーるえるー♪」
「歌えるんかい!www」
「歌えますよ、だってこれけっこう前の曲だもん。彼女のなら最新曲も多分歌えると思います」
「すげーな」
「俺らんなかで一番一般的な流行に敏感よね‥」
ミーハーともいう。嵐やらAKB48やら流行は任せとけ。
「次誰いく?」
「じゃ、蛙鳴ちゃん!」
「ぉ、いいぜ。何?」
「天樂」
「よし!青い時間、さよならつげーる♪」
「ジャンル問わないあたりスゴいですよねぇ」
「いーま、 打ち鳴らす衝動の刃が 世界を砕く〜♪」
「よくこれ原キーで歌えるよねぇ」
「ね、よく声引っくり返んないよね、スゴい」
「蛙鳴ちゃんカッコいい!」
「蛙鳴ちゃん、今度ディル歌って〜」
「はいよー」
蛙鳴ちゃんはリクエスト制。鼠谷や蛇尾川のせいでボカロ、V系と歌える曲の幅が広がった。
「猫間何歌うの?」
「んー…、履歴から探してて…ぁ、椎名林檎だ。椎名林檎いく」
「キー下げる?」
「や、大丈夫。好きな人や物が多過ぎて、見放されてしまいそぉだー♪」
女性アーティストのだって歌いたいものを歌う。(勿論オク下で)
「ぁ!アクエリオンだ、アクエリオン歌って!」
「一万年と二千年前から愛してる〜♪」
「…この歌こんなエロかったけ?」
「あなたと合体したい、なのにな」
「耳レイプ甚だしい…!けしからんもっとやれ!」
何を歌っても溢れかえるフェロモン。えまっこい。
「ボカロも歌ってほしいな、何なら歌えそう?」
「あー…これ。裏表ラバース」
「ぁ、それ好き。俺も歌いたい」
「じゃ、蛙鳴ちゃん一緒に歌お」
「ぉ、これは見ものですねぇ」
「どっちも上手いもんね」
「「もーラブラブになっちゃってー、横隔膜突っ張っちゃってー、強烈な味にぶっ飛んでー、等身大の裏・表♪」」
「いやぁ‥圧巻ですねぇ…」
「片方は低音だし片方は高音だからそりゃ必然的にハモりますよね」
「よくお互い音つられないよね。…しっかしカッコいいなぁ‥」
「ハイクオリティだよね、耳が幸せ!」
二人(イケボ)がハモると圧巻。思わず皆聞き入っちゃう。
「リクエストばっかしてないで鼠谷も何か歌えよ」
「んっと、じゃ、これ。朝までおどる夢だけみせて〜♪」
「毎回思うけどどっからそんな声でるの?」
「幼女いるよ、幼女。すげーな」
「しかも可愛いからヤですよね」
「馬車のなかで〜♪」
「ぁ、男に戻ったwww」
「安定の1人デュエットだなwww」
歌が上手いのにお笑い要因にしかならない両声類、鼠谷。
「蛇尾川も歌っとけば?」
「そーね、せっかくきたしね。じやぁ…、あーあーあ、今日もまた晴れた青空がうーざい♪」
「ぁ、ガゼットか」
「加速する思春期故の衝動、どうせ周りは俺なんか見ちゃくーれない♪」
「…‥なんか蛇尾川が歌うと‥」
「…うん、なんか、な。」
「うざく晴れた昼下がり、赤いサイレン、愚鈍な大人、両手首に法的拘束〜♪」
「実際にならないでね!」
「!?ならねーよ、流石に!」
蛇尾川がV系を歌うと謎の臨場感増し。
「楽しかった〜」
「けど、喉痛い…」
「な。てめぇが最後の最後にシャウト曲連発で入れたからだぞ」
「だって聴きたかったんだもん」
「カッコよかったよ!シャウトとか掛け合いとか!」
「まぁ、カラオケって喉いたくなるもんじゃんね?ねぇ?」
「やぁ…俺は手首痛いですよ」
「それは田貫サンだけです」
彼は律儀にずっとタンバリンならしてました。
基本歌うのは猫間、蛙鳴ちゃん。
鼠谷(重度の声フェチ)は自分も歌うけどリクエストばっかり。鼠谷のリクエストだからボカロやアニソン率が上がる。
他の三人は比較的聴いてるだけで満足だとか。
曲が片寄っててすみません!
猫間が歌ってたのは林檎嬢の、月に負け犬
鼠谷が歌ってたのは、サンドリヨン
蛇尾川が歌ってたのはガゼットさんの、十四歳のナイフ です、よ!(きいてない)