インプラント埋入手術では、人工歯根を骨に埋め込み、定着させるので手術が無事終わっても、患者さんのほとんどは違和感を感じるのが普通です。


腫れがおさまれば、なじんだ証拠なので、腫れているところや縫ったところを舌などで刺激しないようじっと耐えてください。


しかし、術後十日を経過しても違和感に変化がない場合や、痛みや腫れなどが続く、もしくはひどくなる場合は、原因を突き止め、治療しなくてはなりません。


急患でも診療を受けることが必要です。


骨に人工歯根を埋め込んで義歯を被せるインプラントの耐久年数はちゃんと使っていれば一生持つと言われるのですが、現実的には、施術後のセルフケアと、担当医の技量によっても変わるようです。


口腔内のセルフケアがおろそかになっていると、数年でインプラントが劣化し、また手術を受けなければならなくなります。


加えて、歯槽膿漏などの病気を起こしてしまうと、インプラントの土台となっている骨にも悪影響が出るので、その分、人工歯の寿命が縮められ、場合によってはインプラント治療のやり直しも必要になります。


インプラントは他の歯に影響ないといわれますが、手術直後、周囲の自分の歯が浮いたように感じられることがあります。


人工歯根を埋め込んだことで、その他の歯の神経も刺激されて反応したためで、時間の経過ともに落ち着くのが自然な流れです。


別の原因が隠れていることもあり得るため、特に手術後は、異変を感じたらすぐに歯科医に連絡することを忘れないでください。


入れ歯で噛むと食べた気がしない、もしくは入れ歯の見た目を気にする方にも選択肢としてインプラント治療があります。


チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込む手術をして、それから人工歯をつけるため、おおむね保険適用外となり、治療費は高額ですが入れ歯よりもはるかに自然な見た目で、噛み心地が自分の歯に近く、食べ物も美味しく噛めます。


どうしても外見や噛み心地を追い求めるならば、インプラント治療を選ぶべきです。


歯科治療とは言え、インプラント埋入手術の後は、傷が落ち着くまで、できるだけ安静に過ごすのが無難です。


日常生活には極端な制限はありませんが、普通の生活を上回る強度の運動は避けた方が良いです。


血行が良くなると、傷口から出血する可能性があります。


運動を習慣にしている方の場合は再開する時期を、歯科医と話し合って共通理解しておくと良いでしょう。