歯科治療の新たな形として注目されているインプラント。
その人工歯には、多くの場合、セラミックが使用されています。
陶器で人工歯を形成するので、変色や腐食がない利点がありますが、見た目を損なわず、機能面でも優れた人工歯の成形には、歯科技工士という専門スタッフの経験と技量が影響してきます。
高い技術はさることながら、芸術的なセンスまでもを持ち合わせていなければなりません。
いわば一点一点がオーダーメイドですから、時間・技術ともに大きなコストがかかってくる結果、従来の金歯よりも高額になるのです。
数々のインプラント治療の問題点について、聞いたことがあると思います。
その情報の中に、インプラントを埋め込んだ人は、頭部MRI検査は不可という説があったのではないでしょうか。
それは気にしないでください。
確かに、MRI検査では磁気を使うので金属に反応したところの画像は乱れてしまいます。
しかし、インプラントは主にチタンが使われているので磁気に反応しない性質を持っていて検査で問題になることはまずありません。
例外はありますが、インプラント治療は普通は保険適用外で、全て自己負担ですが、ただし、問題なく医療費控除を受けられます。
確定申告の一項目として、医療費控除はすでに収めた税金を取り戻す申告をします。
医療費控除を受けようとすれば治療のたびにもらっている領収書が医療費の支払い証明になるのでもらったものはしっかり取っておいて保管しておくことをすすめます。
混同されることの多いインプラントと差し歯。
何が違うのでしょうか。
読んで字の如く、歯の中に人工歯の土台を差し込むのが差し歯です。
天然の歯や歯根を利用して、そこに金属の土台を埋め込みます。
歯根を含めて歯が無くなってしまったところには、原理的に差し歯の施術は不可能なのです。
対して、インプラントは差し歯と異なり、金属製の歯根を顎の骨に埋め込んで癒着させ、その上に義歯を装着して固定するというものです。
原則として保険は使えないので費用はかかりますが、自前の歯がない場合でも義歯を作れるのが、インプラントの利点なのです。
1年近くもかけてインプラントを定着させ、やっと歯のある日常が戻ってきたと思っても、ケアはそこで終わりではありません。
せっかく埋め込んだインプラントを長く維持できるかは、どうしても自分次第のところがあります。
劣化させないための口内ケアを歯医者さんや衛生士さんが教えてくれますから、毎日欠かさず行うようにしましょう。
自宅での手入れが歯の維持には何より大切です。
また、神経を抜いた歯をインプラントにしているという都合上、普通なら感じるような口内の違和感にも鈍感になりがちです。
担当歯科医による定期的な経過観察を受けるようにしましょう。