話題:今日見た夢
なんだかまたぼやーっとした感じの内容だった。京都感は増してはいましたが、実在しない街。


本部と支部の交流戦、第1試合後半組当日。京都にある西日本支部に動きがあった模様。


「組織に協力を仰いだ者達が来たようだ。小田原司令、彼女達を中に入れてやってくれ」
蔦沼長官はモニターに映った、袴姿の仮面の女性と恐らく護衛の男性数人を見る。よく見ると仮面の女性の父親らしき男性もいる。

九十九家だ…。支部を訪れたのは九十九蒼月と父親の九十九空也、それと護衛の男性数人。全員和装。
蒼月は何者かに狙われてると聞いた。だから護衛を付けたのか…。なぜ、父親が同行してるんだ?


司令室で宇崎と小田原の両司令、蔦沼長官が九十九家に会うのは初めて。
蒼月は丁寧に挨拶をする。

「お初にお目にかかります。九十九蒼月と申します。昨日、ゼルフェノアの紀柳院鼎さんから話を聞きました。我々が倒している『異形のモノ』、ゼルフェノアが対峙している怪人と同じ話が本当ならば協力せねばなりませんね」
蒼月は仮面姿なのにどこか凛々しい。でも声は優しい。

「蔦沼栄治といいます。この組織のトップです。あ、蔦沼長官でいいよ。蒼月さんは何者かに狙われているんだよね?」
蔦沼は相変わらず軽い。
「…はい」
蒼月の声が少し震えている。


「この男3人組に心当たりは?」
蔦沼はモニターに昨日、人違いで鼎を拉致した3人組を見せる。
「…ないですね…」

「この3人組、怪人の人間態なんだ。今僕達が倒している怪人組織の残党なのか、別の組織かは現在調査してる」
「怪人の人間態…!?」
蒼月は聞き慣れないワードに動揺している。古来から続く退魔師の家系からしたら、対怪人組織ゼルフェノアの専門用語は聞き慣れない言葉ばかりかもしれない。

「あ、ごめん。聞き慣れない言葉で動揺させちゃったか…。無理もないもんな〜。退魔師の家系と対怪人組織じゃ認識も違うからなぁ」
蔦沼はさらっと謝る。
「いえ…大丈夫です」


「僕から提案があるんだけど、いいかな?」
「え…どうぞ」
「君の護衛にうちの紀柳院を付けたいと思うのだが、どうかな?しばらくそっちの家にいる形で。彼女は本部の隊員だが、数日間は京都にいるよ。少しでも力になりたいんだ。その間にこっちで君を狙う『モノ』を突き止める」
「紀柳院さんが護衛…」
「その感じだと紀柳院とは話をしたんだね。顔が見えなくてもわかるよ」


蒼月は遠慮がちだが正直嬉しかった。紀柳院さんとまた話が出来る。
彼女は護衛という任務で九十九家に行くことになるけども、紀柳院さんは九十九家に馴染めるかが心配だ…。
数日間とはいえ、不安。

蒼月の父親・空也は早速飛燕に連絡をした。蒼月の護衛任務でゼルフェノアの仮面の隊員・紀柳院が来ると。
飛燕は了承した。やっぱり娘が何者かに狙われていることが気がかりになっていたようだ…。


鼎はいきなり宇崎に呼び出された。
「何かあったんですか?室長」

「鼎。この交流戦の間だけ、数日間でいいから九十九家にいて貰いたい。蒼月の護衛任務だよ」
「蒼月の護衛…?」
「ほんの数日だ。とにかく鼎は蒼月の側にいろ。何者が狙っているかはまだわかっていない。鼎が護衛についてる間に組織で突き止める」

「あの3人組…怪人の人間態だったのが引っ掛かる…」
「鼎もわかっていたのか」
「拉致された時に違和感があった。そいつらは行方を眩ましてるあたり、何かありそうだが。鐡の残党という感じはしなかった。狙いが違いすぎる」
「確かにな〜。別勢力の線で調査してみるから。あ、そうだ鼎。蒼月と護衛達はまだいるから会いに行けば?」
「…そうするよ」


鼎は蒼月と再会をする。蒼月はゼルフェノアの制服姿の鼎が新鮮に見えた。前日、鼎は私服姿だったから。

紀柳院さん、カッコいい…。

「蒼月、また会ったな。お前の護衛任務、何日続くかわからないけど数日間九十九家にいるが…いいのか?」
「えぇ…大丈夫です。飛燕様も了承してますし、泊まるお部屋も用意してあります。紀柳院さんも仮面を着けているということで、食事は別室になりますが」
飛燕って蒼月と桜月の母親か。

「私は九十九家基準だと掟に従っている部類に入るのか…」
「そうなんです。客人でも護衛でもそういう扱いになってしまうんです。人前で素顔を見せられないことは食事以外も関係してます。お風呂場や洗面所も別にあるんです。私達用に。最初は慣れないかもしれませんが…」
「仮面生活は長いから気にするな。別に慣れている」
鼎の返事はそっけないが、蒼月はそうでもなさそう。


交流戦後半組、試合直前。鼎は彩音にさらっと告げた。

「すまない彩音。私は蒼月の護衛任務に行かないとならなくなってしまった。ほんの数日間、私は九十九家に厄介になる。これも蒼月を守るためだから」
「話は室長から聞いてたよ。鼎、行ってきなよ」

鼎は単独、支部を出た。


「長官〜。鼎1人九十九家にやって大丈夫なの?なんだか心配だなぁ」
宇崎はテキトーな言い方だが、心配してる。
「紀柳院と蒼月は気が合うそうじゃないか。それに紀柳院の実力なら護衛は十分だと思うよ?対の刀があるじゃないか」
「敵が少し不気味ですけどねぇ…」
宇崎はどこか心配してる。蔦沼はそうでもないみたい。


九十九家。鼎は九十九家の人達に迎えられた。護衛任務とはいえ、客人扱いというちょっと変な状況。
九十九家からしたら仮面姿の護衛、しかも女性はかなり頼もしいらしい。蒼月の影武者に出来る的な意味合いもあるのか?

何日泊まるかわからないため、鼎は荷物を入れたバッグを持ってきている。4泊5日想定で。スペアの仮面など、大事なものは全てバッグに入れてある。
もちろん、武器も持参していた。


鼎は九十九家に馴染むよう、和装に着替えるように指示される。和服は用意されてある。和装に馴染みがない鼎、蒼月に手伝って貰っている。

「蒼月…和服に馴染みがなくて…手伝わせてごめん」
「いいんだよ。袴は初めてですか?紀柳院さん、浴衣は着たことあるよね」
「小さい頃と小学生くらいか…夏祭りの時に着た記憶しかないな…」

蒼月は着付けの時に鼎の身体の火傷の跡を見てしまう。身体中に火傷の跡が残ってる…。だいぶ目立たなくなってはきてるけど。
顔は大火傷と聞いた。…あの仮面の下、相当ひどいんじゃ…。
紀柳院さんは何かの事件で、全身に火傷を負ったと聞いてはいたが…。


鼎は蒼月の視線に気づく。

「どうした?蒼月」
「いえ…紀柳院さんの身体中に火傷の跡が残っていたので…。もしかしたら顔はもっとひどいんじゃないかって…」
「あぁ。ひどい有り様だよ。だから仮面なしでは外出出来ないんだ。素顔のままだと目のダメージが深刻になるからな。短時間なら大丈夫だが」

「完全に身体の一部になってるんだ…。私と桜月は掟に縛られているだけ…」
蒼月はうつむいているように見えた。気のせいか、憂いがあるように見える。
「2人とも身体の一部になっているではないか。飛燕から聞いた。蒼月はその姿で10年以上はいるんだろう?」
「…本当は仮面を外したいんです。無理なのはわかっています」
「次期当主でも条件は満たせないのか…」

鼎はかなり複雑そう。
九十九家は思っていた以上に複雑な家系なようだ。


蒼月は屋敷を案内した。この広い屋敷だ、迷いそうだが客人用の部屋は分かれているため迷わない。
九十九家の掟に従っている人達用の風呂場と洗面所も見た。他とは違い、端にあるのが気になる。
掟に従っている人達用の食事をする部屋も分かれていた。異様と言えば異様。

この掟の人間用の食事用の部屋のテーブルの上には仕切りがあり、相手の顔が見えないようになっている。


仮面の掟で素顔を見てもいい人間が1人いる。当主の飛燕だ。飛燕だけは蒼月・桜月の素顔を知っている。
母親の飛燕の前でだけ、この姉妹は仮面を外すことが出来る。


九十九家は女系の家系なせいか、父親の空也にはそんな力はない。
この家系は女性が強い。


蒼月は使用人から「蒼月様」と呼ばれている。次期当主だからか?
蒼月は屋敷の裏手にある、今は使われていない薄暗い部屋へと鼎を連れて行った。納屋のような場所。ちなみに敷地内には立派な蔵まである。
なんなんだ、この屋敷は…。


「私を護衛すると聞いて、九十九家の闇の部分を知って貰いたいと紀柳院さんをここに連れて来ました」
「なんだこの部屋…座敷牢か!?」
そこには古びた牢屋がある。いつの時代のものなんだ?かなり古い。

「そうです。かつて九十九家では座敷牢が使われてました。仮面の掟以前までは使われていたと聞いてます」
「じゃあ今のお前達は…」
「これでも昔よりは環境は良くなったんですよ。縛りこそはありますが、自由に動けますからね。この掟はある事件をきっかけに出来たんです。九十九家の女性退魔師を守るために、当時の当主が苦肉の末に考案したと…」


その掟が出来るきっかけになった事件、昔なような気がする。大正時代か昭和初期とかか?
座敷牢だけではわからないが、昔は閉じ込めることしか出来なかったのか…。

時代的に当時の当主は男性だろう。一体何があったんだ!?


鼎の不安な九十九蒼月の護衛任務、スタート。
交流戦は同時進行してますが、支部の動き次第で交流戦は中止かも。



なんか変な方向に行った…。九十九家編っぽくなってきてる。そっちかい!


九十九家・次期当主の蒼月を狙うやつは一体何者なんだよ?…とか、昔あったという仮面の掟が出来るきっかけとなった事件とか、九十九家は謎だらけというか…闇に満ちている。

退魔師の家系というのも関係してんのかなぁ。
鼎さんのおぼろげな記憶が少しだけ出てきた。子供の頃の浴衣の記憶。