話題:今日見た夢
昨夜見た心霊番組の影響なのか、夢2つ見たけど1つは前の記事に書いたんでもう1つをば。


本編とはあまり絡んでない内容。時系列は進んでる。学校が出てきた。


陽一vs鐡戦から3日後くらい。御堂は何気ないことを呟いたことから始まる。


「前々から思っていたんだけどさぁ、ゼノク内にある施設で学校だけ建物ちょっと古くね?」
「あぁー先輩、それ俺も気になっていましたよ」空操も乗る。

「そういや晴斗のやつ、鐡戦から見えないけどどこに行ったんだ?」
「陽一さんと一緒に親子でどっかにいるんじゃないですか?彩音さんは鼎さんのところに行ってるみたいだし…。そのうち彩音さんは来るか」
「鼎はだいぶ落ち着いたみたいだが、3日しか経ってないからまだ病院だもんなー」


メイン施設に隣接する組織直属の病院。鼎は薬の作用で3日間眠っていたがようやく目を覚ました。医療班は鼎に配慮して仮面はそのままにしてくれた。
医療班は鼎が眠っている間に仮面を丁寧に拭いている。内側の血の跡は既にない。

「どこだ…ここは…?」

「病院だよ。目を覚ましたんだね。鼎覚えてないの?」彩音はずっと病室にいたらしい。
「薬の作用か?あの日の記憶が所々抜けている…。地下通路にいた所までは覚えていたんだが」
「一過性のものかもしれないけど、もう少し様子を見ないとならないって…」


西澤に直接学校について聞こうとする御堂と空操。
「ゼノクの学校について聞きたいって何?」

「ゼノクって10年前に出来たんですよね?学校だけ建物古くないか?って話してたんですよ」
「それもそのはずさ。学校は元は廃校だったんだから。中学校だったんだ。今、鐡の脅威で休校してるから学校見てもいいよ」

「ゼノクの場所…あの学校があったからここに出来たようなもんなのか…。図書館やプールもあるからちょっとした町みたいになってるし…」
「ゼノク設計したの、蔦沼長官だからなんだか腑に落ちるわ〜」


ゼノク敷地内・学校前。ゼノク入居者用の学校なのでいわば院内学校みたいな施設。
元は中学校の廃校。建物は3階建て・生徒数が少ないために小中高が同じ校舎にある。入居者用の学校とはいえ、グラウンドもあるのがわかる。


晴斗と彩音・桐谷も合流し学校見学することになった。

「御堂さん、そんなこと言ったらあっさり通ったんですか。見学」晴斗興味なし。
「今は休校中だからいいってよ。鐡の脅威でゼノク内の学校と幼稚園は休校・休園中だ」
「ゼノクだから普通の学校じゃないのは雰囲気でわかる気がする…」


晴斗達は校内へと突入する。鼎は病室でその様子を見ていた。ゼノクの学校…確か御劔もいたんだったな…。
戦闘医療班が搬送した場所は同じ病院内でもセクションが違う。病室には廊下に面した小さな窓があったりと、かなり雰囲気が違うのが戦闘医療班のフロア。
主に負傷した隊員が搬送される場所だったりする。時任もここにいる。このフロアは隊員や職員しかいないような場所。


校内は至って普通に見えたが、所々ゼノク特有のものがあるのが見える。
生徒の8割が治療スーツを着ていることもあり、黒板は見えやすい色になっている。

「内部はゼノクの技術が使われているんだなー。児童生徒は端末で授業受けてるみたいだな」
「ゼノク入居者って怪人による後遺症治療中の人しかいないから、使いやすくしてるようにしか見えないよ。先生も一部の人は配慮してあのスーツ着てるんだっけ?」
「確かにあのスーツじゃ視界も狭いだろうし…。端末はスーツ越しだから反応しやすくなってんのかも」


晴斗はあることが気になっていた。3階にある高校だ。
「3日前の戦闘後に知ったんだけど、御劔さん…ゼノクに来た当初、相談相手がいなくて高校の先生に相談してたって聞いたんだ。ちょっと3階行ってくる!」
「おい待て、晴斗!」


元は中学校なだけに職員室や保健室・理科室・音楽室などは共通しているのがゼノク内学校の特徴。


晴斗は3階の高校の空き教室であるものを見つけてしまう。

「高校の卒業生リストだ…。卒業アルバムもある」
晴斗はなんとなく適当にリストとアルバムを見ていた。そしてあるページに手が止まる。
「御劔映見…!?御劔さん、やっぱりここにいたんだ…」

「晴斗…お前どうしたんだよ急に」
「御劔さん、やっぱりこの学校にいたんだ…卒業生リストとアルバムに名前があった。御堂さん、音楽室って何階だろう?」
「2階で見たぞ」
「わかった。ありがとう」
晴斗はダッシュで音楽室へと向かう。西澤経由で御劔は音楽教師に相談していたと聞いていた。


10年前。御劔がゼノクに来た当初。まだゼノクに馴染めず、友人もいない御劔は高校の音楽教師の藤ヶ森によく相談していた。後に蔦沼長官が御劔の相談相手となるのだが。御劔は卒業したかったのか、高校に短い期間いたらしい。

御劔は藤ヶ森の前でだけ、素顔を見せれたらしい。自ら外せなくした仮面もあっさり外せたとか。藤ヶ森も怪人による後遺症がある人で彼女もスーツ姿。
御劔の素顔に衝撃を受けた藤ヶ森は御劔が音楽を愛していると知り、話を聞く。


「被害を受けて大好きな楽器…吹けない身体になったんだ…。顔の感覚はあるの?」

藤ヶ森は優しく御劔の顔を触る。御劔は不思議と嫌な感じはしなかった。
「口元と頬のあたりが少しぞわぞわします。くすぐったいかも」
藤ヶ森は目元にあたる部分をそっと触る。
「少し暗くなりました」

「顔は触られる感覚と視覚だけは残っているんだね…。その姿じゃ食事出来ないけどどうしてるの?」
「点滴打ってます…。栄養剤を投与しないとダメだって。身体が持たないって。…私…2度と元の姿に戻れないって佐伯室長に宣告されて…」
元の姿に戻れない!?

「私…この姿を受け入れているんです。さすがに人前では見せられませんけど。今まで病院の人と室長しか素顔は見せなかった。藤ヶ森先生が初めてなんです…」
藤ヶ森はこの子を助けたいと思ったらしい。


藤ヶ森の願いにより、御劔は研究施設で大規模検査を受けれるように。結果虚しく、やはり御劔は2度と元の姿に戻れないことがはっきりとわかってしまい→御劔はショックを受ける。


「ごめんね…力になれなくて…」藤ヶ森は謝る。
その日の御劔はフードを目深に被っていた。入居者用の学校は私服。藤ヶ森の前では素顔だが。
「いいんです。こうなることは最初からわかっていましたから…。私は一生この姿のままなんだ…」

御劔は藤ヶ森を見ようとしない。
「ほ、ほら…顔の再建手術とか…」

「私の場合はあまりにも複雑だからそれも出来ないって聞いてます。本来の顔の上に肉の蓋がされて一体化しているような状態だから手術は難しいって…。それに怪人によるものだから見えて喋れているのに下手に手を付けたら…死ぬ可能性が高まるって」

見た目はのっぺらぼうなわけだから、下手に手を付けたら穴が全て塞がっているんで死ぬ可能性が高まるらしい。
「手出し出来ない状態なのか…。辛いよね…」
「だから何も出来ないって…」


2階・音楽室。晴斗は何かしら手がかりを探す。音楽教師の名前がわかればいいのだが…。


音楽室には1人、ピアノを弾いている治療用スーツの上から服を着た女性がいた。スーツの色はクリーム色。
「あの…すいません。御劔さんについて聞きたいのですが…何か知ってますか?」晴斗は恐る恐る聞いた。


ピアノの音が止まる。治療用スーツは軽度用か?

「すいません、私…先生じゃないんです。この見た目じゃわかりませんよねー。先生と誤解されるのも無理ないか。あなたが聞いてるのは藤ヶ森先生のことですか…」

「藤ヶ森?」
「御劔さんはよく音楽教師の藤ヶ森先生に相談していた…と聞いてます。まだゼノクに来た頃だったかな…」
「あの、あなたは一体?生徒じゃないですよね…」
「卒業生です。ここには出来た当初からいます。今は休校中だからピアノは好きに使っていいって聞いて…。私は…美野と言います」

美野は椅子から立ち上がり、窓際へ行く。
「御劔さんのこと、もう詮索しない方がいいですよ…。あなたの仲間の仮面の女の人・紀柳院さんに影響を及ぼしていますから…」
「俺達、色々と知ってしまったんだよ…。それと鼎さんがどう関係してるんだ…?」
「明確には言えないですが、あの短剣は御劔さんが遺したものなのは間違いない…。室長や長官は隠しているつもりでも、長くいる一部の私達入居者は知っている…」


鼎は布でぐるぐる巻きにされた奏剣を見た。彩音が置いてくれたんだ…。
鼎は異常な眠気には勝てず、再び眠った。鼎は気づいてないが、西澤は一時的に紀柳院を出撃させないために睡眠薬を使うという強行手段に出ている。


蔦沼は気づいていた。西澤に通信する。

「西澤くん、紀柳院に睡眠薬を投与したんだろ…?一時的に出撃させないために。君って悪どいねぇ」
「なんでわかったんですか!?」
「西澤との付き合いは長いからわかるよ。御劔はやむを得ず薬漬けになっていたが。あの状態じゃ食事すら出来ないからね…。あの姿にも関わらず、御劔は強がってゼノク暮らしを楽しんでいたのが見ていられなかった…」
「長官…すいません」


「あ、そうだ。学校に美野がいるはずだから彼女を呼んできてくれ。美野もゼノク隊員だろ?今まで出撃させなかったが、彼女の武器は音であるが故に出撃出来なかったから。今なら楽器型の武器がいくつかある。彼女を自由にさせていたのはそのためだよ」
「長官こそ悪どいじゃないですか…。美野は言うこと聞きますかね!?大人しそうに見えて美野は問題児ですよ!?」
「長官からの命令なら否応なしに来るでしょうよ。美野は察しているかもな」


晴斗と美野の間に気まずい空気が流れた。そこに御堂達が来る。
「晴斗探したぞ。その人誰だ?生徒じゃないみたいだが…」
「いや…あの…この人は…」

美野ははっきりと言った。
「ゼノク隊員の美野です。そろそろ私は出撃せよと召集されると思います…。とにかく、あのことに関しては忠告しましたからね。暁さん…」
美野は音楽室を出た。美野は治療用スーツを着ているがために、マスクがのっぺりしてるので表情が一切わからない。服装で女性だなとわかる程度。


彩音は美野とすれ違った時に違和感があった。あの人…本当は治っているんじゃ…?相手の顔は見えないが睨まれた気がした。

晴斗も感じていた。軽度クラスなのに10年いるのは不自然すぎる。何かわけありであのスーツ姿なのか…?ゼノク職員でも健康体なのにスーツ姿の人はちらほらといるが、それみたいに見える。


鼎はようやく起き、なんとなく廊下側を見ていた。クリーム色の治療用スーツを着た女性が通るのを見る。

あの人…隊員っぽいな…。動きにキレがあるから、単にスーツを着ているだけに見える。クリーム色のスーツ姿の女性は一瞬、鼎の方を見た…ような気がした。今、こっちを見た?


美野は鼎の姿を確認した。あの仮面の女が本部の紀柳院鼎…。搬送されてから西澤に何かやられたのか…ひどく辛そうにしていたな…。長官がそんなことをするはずがない。



学校出てきたけど、学校メインじゃねぇ。
御劔の最初の相談相手が音楽の先生ってのはなんとなくあった。鼎もなかなかに過去やら何やらがハードだが、御劔はさらにベリーハード…。


美野はいきなり出てきた。ゼノク隊員の問題児的な存在なので表にはなかなか出ない人。何やら色々知ってそうだが、美野にも疑惑が…。西澤はわざと美野を自由にしていた節がある。だから美野は休校中の学校でピアノを弾いていた。


軽度クラスで10年ゼノクにいるのは不自然。美野は完治前後に隊員に抜擢されて→そのままゼノクにいるパターンっぽい…。
だからスーツ姿なのかなと。軽度用スーツはぶっちゃけ見た目が全身タイツなんで、それを隠れ蓑にしている可能性あり。

同じゼノク隊員の烏丸は内気な性格故に顔を見られるのが苦手で勤務時は軽度用スーツ着てるパターンだが、美野はどうも違うみたいだ…。
顔が見えない方が活動しやすい的な?

そんな烏丸は戦闘用スーツを着ると人格がガラッと変わる。