おっぱいはやや控えめな方が、天使らしくていいと思うのです。
『中性的な美少年』というか、むしろ『女の子』ぐらいの勢いでいいと思ってます。
心は宇宙一乙女だもの。
ふたなり大好物なんですけどね、それ以上に了が好き過ぎてですね。つい男で描いてしまう訳です。
あんな何対も翼をすっきりと紙の中に納める自信? そんなもん最初からありませんでした(開き直るな)
瞼を開くと、穏やかな笑顔が視界を占めている。
「おはよう、明」
羽毛が触れるような口づけが落とされた。
「…おはよう、了」
明は小さく答え、ベッドから降りて窓を開ける。
そこには何もない。
地平線さえ見えず、ただ白い光だけが広がっている。
幾度目覚めてもそうだ。
何かがおかしい。
漠然とした違和感を締め出すように、頭の芯は朦朧としている。
ゆるゆると了に向き直った。
了はベッドに腰掛けて微笑んだまま、明の両手を取る。
そしてそれを、己の首に導いた。
白く、細い喉。
そこに明は、そっと指を食い込ませる。
了が眼を閉じた。
ゆっくりと、じわじわと、力を込めていく。
く、と小さな声が漏れるのが聞こえた。
へし折らなければいけない。
自分の何処かが、そう命じている。
殺せ。
壊せ。
息の根を止めろ。
終わらせろ。
もう二度と、繰り返さないように。
…何を?
整った顔が歪んだ。
だがそれは苦悶というより、恍惚の色が濃い。
みしり。
嫌な感触が伝わってきた瞬間、明は手を離した。
息を荒げながら、了は立ち尽くす明を見上げている。
その眼から、涙が溢れた。
俯いて嗚咽を漏らす了を、明は抱き締める。
震える腕が背に縋りつき、爪を立てた。
「…明」
了はしゃくり上げながら、何度も明の名を呟いた。
明は黙って、その体をきつく抱き続けている。
何もかも偽物だ。
ただひとつ、自分の腕の中で赤子のように泣きじゃくる男への愛おしさだけが本物。
そんな気がする。
ここには何もない。
ここには、二人だけしかいない。
サイコジェニーの精神操作+ゼノンの亜空間in地獄、みたいな。
了が外道だ…