話題:創作小説
こんばんは!♪ヽ(´▽`)/
またまた、沢山のパチパチありがとうございました★
小説も漸く中盤です。
本編だとラケディアの顔をセリアが直接見ることはありませんが、今回はそれが出来たので嬉しいです(^◇^)
ではでは、追記よりどうぞ(´∀`)
『ジャミル神?不味いって…?どうかしたの?』
『多分ですが…。ラケディアは薄々異変に勘付いていますね…』
『−…え?まさか!』
『あいつの魔力は、三兄妹の中でトップクラスです。アリルの魂に異変があれば、すぐに気付きます。まさか、ミロアもか…?』
口許を押さえながら、『参ったな…』と口ごもる。
セリアは、オロオロとジャミルを見守るしか出来ない。
(もし、この状況がバレたらどうなるの…?)
罰せられるのは誰か。
当たり前だが、リオンは悪くない。
状況を隠蔽しようとしたのは、自分だ。
アリルもジャミルも、自分を庇ってくれただけだ。
彼らを罰せられるのだけは避けねばならない。
−…なら。
今の自分に出来る事は何か。
それは、1つしか無い筈だ。
よし。と力強く頷いた。
『ジャミル!大丈夫だ。このまま行こう!
…ぼくなら、もう大丈夫だ。心配するな』
いつまでも覚悟を決められないのは、甘ったれの証拠だ。
セリアは、今度こそ意を決し、『アリル』になる。
元に戻るまでの間、怪しまれずにアリルになりきるだけの話だ。
迷いの色は、もはや無い。
『お、おう。そうか。それなら、取り敢えず帰りながら人間関係を説明しておくか。
明日の朝までの辛抱だ。頑張れよ?』
ニヤリと笑いながら、セリアの頭を、やや乱暴に撫でる。
『わぁ!何するんだよ!』
『景気付けだ。バーカ』
それだけ言うと、くるりと踵を返しさっさと歩き出す。
セリアは、あんな風に頭を撫でられるのは初めてだったので、少しだけ頬を染ながらも足早にジャミルの後を追う。
−…きっとこのやり取りは、彼らにとって『いつもの日常』だ。
一刻も早く、彼らに…。
アリルへ、この『いつもの日常』を返せるように。
セリアは、宝物を壊してしまわぬ様に、胸の奥に大切にしまいこみ、歩き出した。