駄目だ。
幼稚だ。
矛盾だ。
希薄だ。
惰弱だ。
阿呆だ。
下らない、終わりの見えないジレンマ。スパイラル。
あの子は変わらない。
良い意味でも悪い意味でも、変わりはしない。
変わることを期待してても仕方ない。
待っていても意味がない。
……身に染みるほどわかっているのに。
変わるなら、「私」が変わらなきゃ。
私次第で天国か地獄か決まるのに。
どうしても無理なの。
変われない。
優しくなんかなれない。
素直に笑えない。
心から信じられない。
人ひとり分。
ぽっかりと空いた私たちの間。
それが私たちの心の距離。
もう、この距離を縮められない。
人間関係を円滑に進めて、残りの学生生活を有意義に過ごすためには、
絶対仲良くした方がいいに決まってる。
なのに心はそれ拒絶する。
つい反発して、
引きつった笑顔で棘のある言葉を吐き出す。
距離は開いていくと知ってるのに。
心はあの子を受け入れられないんだ。
円滑に進むことを望みながら、自分から突き放して。
なんかもうよくわからん。
自分が何をしたいのか。
あの子をどうしたいのか。
あの子の存在が何なのか。
全て、わかりそうでわからない。
見えないの。
答えが遥か遠くにありすぎて。
今の私からは見えないの。