君と出会う前の俺は
機械的な会話
人の気持ちなんて簡単すぎて
落とすことが楽しかった。
いや…
正確に言えば
落ちないやつを探してたのかもしれない。
俺のあらゆるパターンに填まらないような
不透明で無垢なモノを探してたのかもしれない。
それが
君という存在だったのかもしれない…
偽り続けて恋愛ごっこ。
愛なんて信じてなかった
全てが色褪せてた
なにも感じなくなってた…
そんな俺がまた人を愛せた。
あり得ないと思っていた。
誰かを純粋な気持ちで必要とすることなんてもうないと思ってた。
君の純粋さに触れて…
愛をもう一度信じてみようと思えた。
芽生えた感情は加速していく。
君を失ってもまだ
君を思い出にはできないよ。
声が聞きたい…
何を話していいかもわからない
もう君は
関わってほしくないかもしれない。
俺から行動は起こせない…
また
ドライに戻れば楽だろう
そこで笑って
そこでそっぽむいて
また気にさせて…
また愛想ふりまく。
なにも見せてないのに
好きだって言い出す誰か。
もう飽きた。
もうできないよ。
だって…
純粋な愛に触れたのだから。
これは浮気じゃなくて本気だもの。
結婚前提の彼にも話すだろう。
さすがにこれを受け入れられるはずない。
だけど自分をもう偽りたくないよ。
ズルい大人みたいに演技で騙せない。
純粋に愛せる人に出逢って数日でも俺は幸せだったから。
なかったことにして
関係を続けるのが賢い生き方だろう。
だが俺は馬鹿だからね。
破滅へ導いて何が残るのか。
なにも残らない。
なにもないんだよ
空っぽなの
俺の人生なんて。
君に出逢ってよかった。
死んだと思ってた心が動いてる。
君を想うと泣けてくる。
涙なんて枯れたと思ってた。
指輪を外せない…
待ち受けも変えられない…
何一つ君を消せない。
だめだな俺…
だけど
想うのは自由だとおもう。
だから
君をできる限り見守りたい…
壊れそうなぐらい愛してるから…。
ごめんね。
もうすこしだけ…
君を想わせて…。
答えなんて要らないから。
メッセージをくれたのが
6月25日の夕方。
何を思ったのか
返事をしたのが7月1日。
三日間ぐらいは
大して興味が無かったようだ…。
どこからなのかな
惹かれていったのは。
最初はきっと
気兼ねなく薬の話や病気の話が出来たからだろう。
異性としては見てなかったな。
確実に変わったのは
声を聞いてからだろうな…
最初の通話からもう長かった気がする。
話してて飽きなかった。
楽しかった。
また話したいと思った。
きっとここがきっかけ。
話していくなかで
いつか会いたいとは言っていた。
俺からいけるとしたら9月かな…
何て言ってたよね。
何を思ったのか君は
6日の深夜に夜行バスのチケットを取った。
今言えば酔った勢いってやつだったんだね。
8月に同窓会があると言ってから
急ぐようにバスを探してたね。
まだ友達だったのに。
7日。
二人が恋人になった。
言わされたようなもんだ…
そういってたけど
まぁそうだな。
曖昧な関係であいたくなかったんだ、俺は。
それからビデオ通話したんだっけ。
カメラを探して散らかしたのを怒られてたね。
8日。
夕方まで話して
君はバスに乗り込む。
俺は倉庫と化した部屋の片付けに追われてた。
期待と不安でなかなか手がつかなかったな。
そして9日。
寝ずに片付けた朝。
聞いてた予定よりも三十分は早く
君からついたと電話がきた。
8時半の予定で動いてた俺は
慌てて着替えて…
君の元へと急いだ。
まだ朝の8時半。
三ノ宮の歩道橋の上に君はいた。
逆光でよく見えなかったけど
連れてきてくれたリラックマを振り回してたね。
可愛かったな。
降りてきて初めて隣に並ぶ。
底上げしてきたけどまだ負けてた。
思った以上に華奢で
なんだか守ってあげたくなった。
歩き出そうとしたとき
君が不意に左手を開く。
すぐに意味がわかったけど
照れ臭かった…。
とりあえず
お目当てのゲーセンがあくまで
マックで時間潰し。
落ち着きのなさは画面のなかと変わらなかった。
9時半。
ゲーセンを覗いてみる。
そして約束していたプリクラを撮る。
肩に回された手にドキッとした。
どんどん君を好きになってく…
荷物も重そうだし…
少しぶらついただけで俺の家へ。
しばらくなんやかんや話して横になって…
くっついてたら初めてのキス。
実は初めてだと聞かされて驚いたな。
もうあとは…
漠然としかおぼえてないな…
でも
ひたすらキスした気がする。
不発だったけどこの日にしちゃったんだっけ?
記憶が曖昧だ。
10日。
俺の母親と三人で夕飯に行く約束をしてた。
メニューは焼き肉。
場所がいまいち決まってなかったから
タクシーの運転手に美味しい店を聞く。
着いたのは三田牛の店。
財布大丈夫かよ…
とか思いつつ
肉を堪能。
店には二時間ぐらいいたのかな?
会計でかなり待たされた。
タクシーを呼んだらすぐ目の前に予約車が。
でも聞いてたナンバーじゃなかったから違うと思ってたら
道路越しに運転手が話かけてきて、
代行だという。
お互い無駄な時間を過ごしたよなぁ…。
少し母親宅で休憩。
明日留守番してくれってことで
小遣いをくれた。
11日。
昼前に起きて…
適当な服で昼ぐらいに母親宅へ。
荷物を待ってたんだけど
こなくてふたりで寝てた。
三時ぐらいに彼が
明日のバスのチケットを探しだした…。
無事にとれて
彼は決済のためコンビニへ。
その間に荷物のメール確認したら
発送がその日で。
くるわけがないとわかった。
彼が迷子になりながら帰ってきた。
そして荷物が来ないことを伝えると連れ出してくれた。
まずいったのが
俺がよく行くパワーストーンショップ。
目的はペアリング…。
欲しがったのは俺だけど…。
ふたりで選んで刻印頼んで。
時間かかるってことで夕飯。
おれがよくいく中華料理店。
二十四時間営業だからよくつかう。
ピータンを初めて食べた…。
電話がかかってこないから
さすがにもうできてるだろうって時間だったし
冷房がさむかったので指輪をとりに。
出来上がってた。
俺らのイニシャルと記念日入り。
包んでもらって…
プリクラとりにいく最中
彼が高架下で足を止める。
そこで指輪をつけあった…。
そしてプリクラ。
チュープリもとったりして。
カラオケ行きたいって事だったけど
時間が微妙で。
オールする元気があるっていうから、
23時まで時間潰し。
行き付けのゲーセンに顔を出す。
なんだかんだでいくのは久しぶりだった。
にぃちゃんと話してたら
奥から店長がでてきた。
なんか太った?とか思いながらいつものちょうしでからみだす。
店長の腕にまとわりついてた俺を彼がひっぺがす。
なんかちょっと、かわいかった。
いつもの調子でのせられて…
やる気なかったのにクレーンゲーム。
俺の愛する初音ミクのクッションをゲット♪
他にめぼしい物がなかったので、
次の行き付けのゲーセンへ。
何故か彼が肩を抱いてきたので
俺も彼の腰に手を回す。
知り合いが多い街でいちゃついて歩くのはしたことなかったけど
なんだか嬉しくて気にしなかった。
ゲーセン二件目。
彼が音ゲーを始めたので撮影。
俺は苦手なのでみてるだけ。
でも音ゲーってみてるの楽しいんだよね。
んで、俺がよく行くスロットコーナーへ。
いつものキンパルが、場所移動してた。
いざクレジット入れると回らない。
この台あいかわらず調子悪いな〜なんて思いながら店員呼んで。
打つまでに結構時間食ったな。
打ち出したら大連チャン。
2百円ぐらいしかつかってないはずなのに。
入れたら1900枚近くあった。
下へ降りると彼が音ゲー。
また撮影する俺。
かわいいなぁ…。
時間はやっと23時。
カラオケの待ち時間にキスした。
朝の5時まで結構唄ったかな。
12日。
店出て
始発待つあいだに写メ撮って。
二人の手の写真。
んでコンビニ寄って。
飲みたいな〜ってみてた
ブラックタピオカのココナッツミルク。
彼が手にしてちょっと、びっくり。
買ってくれて…
ふたりで飲みながら電車を待った。
本当にまだ出逢って数日の感じではなくて。
不思議だね。なんて話してた。
家について…。
寝たら彼はあと帰るだけ。
そう思うと苦しかった。
時間が来て。
ご飯食べてかない?
って誘ってくれたから早めに出た。
すき屋で牛丼。
彼の食べっぷりにはすこしビックリした。
まだ時間はあったけど…
バスの場所へ向かう。
乗り込む前に抱き締めてキスしてくれた…。
出発まで三十分近くあった。
乗り込んだ彼に何度電話しようと思ったか…。
煙草を吸いながらバスが出るのを待つ。
涙を堪えながら…。
20時を過ぎて。
乗客も揃い集合がかけられる。
やっぱり電話すればよかった…
そう思いながら
眠いと言ってた彼を起こすのも悪いから…。
走ってくバスに手を振る。
折り返してくるポイントで待って
もう一度大きく手を振る…。
みえてないだろうけど。
見えなくなるまで手を振り続けた。
気晴らしにどこかいってもよかったけど。
そんな気にはなれなくて…
地下鉄に乗り込んでメールした。
もう会えない気がした。
自宅には戻れなかった…。
思い出して泣きそうで。
実家に戻って…。
携帯握り締めて無理矢理寝た。
彼が家についたら怒られるのは目にみえてた…。
親はきっと俺を責め、罵倒するだろう。
その通りだった。
まぁ常識はずれな行動だろう。
俺のしたことは親からすれば許せないだろう。
わかってた。
彼がアメリカに六年いくことになることも。
予感がしてたんだ。
当たらないでほしかったけど。
こればっかりはどうしようもない。
そんなこんなで。。。
彼との数日を振り返ってみたわけだが…。
短い間で、本当に色々あったな…。
そして今日ってか深夜。
俺達は一瞬別れた。
酔ってたからなのか
真意なのかはわからないけど。
彼は俺を愛してない。
好きとすらいえない。
なのに。
なんで別れなかったんだろう。
わからないや。
眠れなくて…
書いてたらこんな時間。
寝れるかな…。
薬飲んで眠るか…。