…その昔、名の通った振り付け師で『サファイア鈴木』という方がおられましたね。
と、書いて気付いたのが『サファイア』じゃなくて『パパイヤ』でした。
なんなら、『鈴木』じゃなくて『長谷川』とかそんな感じの名前だったかもしれません。
で、その『サファイア長谷川』がどうしたと言うことなのですが、もうどうでもよくなってきたのでポテトチップスの話に切り替えていこうと思います。
ポテトチップスとは…
その昔、イタリアに高貴なレストランでシェフを勤めていた『カルビリア=トレビヤン三世』という方がいました。
彼は稀代の天才シェフとしてイタリアはおろか、フランスにまで名の通る有名人だったのです。
…ある日、彼に嫉妬心を抱いた人間が客として店を訪れ、無理難題を言って困らせてやろうと考えたのです。
その人間はこう言いました。
「ほう、さすがは稀代の名シェフ。このポテト料理は素晴らしい!」
「しかしいささか分厚くて食べづらい!どうにかしたまえ!」と
するとカルビリアはとっさに手元にあったスライサーでポテトを薄くし、それを油で揚げたのです。
カルビリアは不安そうな顔をしながらその料理を客の元に運びました。
客の反応はこうでした。
「ほう、なるほどこれは素晴らしい!斬新でいてしっかりと素材本来の旨みを引き出している!」
「しかしこの料理をあと百人前ほしいと言われればどうであろうか。」
それを聞いたカルビリアは思いました。
「こいつ、出来る!!」と
そこからのカルビリアの半世は凄まじいものでした。
スライサー一つでイタリアを飛び出し、日本の北海道で本格的な研究を始めたのです。
彼は厳選された契約農家のみからポテトを仕入れ、その形にまでこだわりました。
やがて、カルビリアの研究所は大きくなり一つの企業になったのです。
…そう、それがカルビーです。
ポテトチップスの生産過程に無駄なものを全て排除し、数年後『カルビーポテトチップス」は発売されました。
彼は直後に会社を部下に預け、イタリアのレストランに戻りました。
しばらくするとあの客が来店しました。
彼は驚いた表情でカルビリアを見つめていました。
カルビリアはさっそくカルビーポテトチップスを差し出しました。
…今まで食べたことのないその濃厚で味わい深いテイストに客は舌鼓みを打ちました。
カルビリアはここぞとばかりにカルビーポテトチップスを数袋テーブルに差し出し言いました。
「カルビーのポテトチップスは厳選された契約農家のポテトのみ使用しております」と
その瞬間レストラン中から割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こりました。
もちろん総スタンディングオベーションでした。
客とカルビリアは強く握手をし、その後彼らは親友になったと言います。
その客こそ、後のエジソン博士だったのです。
…というエピソードが僕によってたった今作られました。
完