『もふ〜パパお仕事いくよ〜』
『くぅ〜ん…』
『帰ったら遊んでやるから〜レイちゃん行ってくるよ〜』
『りゅう!携帯忘れてる!!』
『あっぶね〜!!
ありがとう
行ってくるね』
『行ってらっしゃい』
朝っぱから玄関で濃いキスしてりゅうを見送る。ひー君が寝てるのを確認して家事を済ませてると必ず誰かしら連絡が来る『〜♪♪♪♪』ほらね…噂をすれば携帯が…
「もしもし」
「おはよーさん!
撮影まで時間あるから今から行くで〜」
この関西弁はハヤトか…退職してから一人になる事がまずない。誰かしら家にくる…今日ひー君と散歩しようと思ってたのに泣
「レイちゃんおはよー!!
ほれっ!もふちゃん〜バーンッ!!」ハヤトだけではなくまさきもいるのか。。『はぁ…』ため息が出るよ本当
「ため息つくと幸せ減るで?
ひー君ハヤトおじちゃんだよ〜めんこい〜」
まぁ、ひー君の世話も手伝ってくれるし誰かしらご飯を作ってくれるからいっか笑。昼頃に二人は現場に向かってようやくひー君と二人きりだ!って思ってるとりゅうから電話。時間があれば電話をするのがりゅうの日課。嫌じゃないの?って聞いても『レイの声が聞きたいから電話してるの〜』りゅうきなりの愛情表現って知ってるから嬉しくて胸がドキドキする。この人は本当…付き合ってる時と変わらない『お仕事がんばってね?』電話を切ってウキウキしてれば…『ねぇさん〜お腹すいた〜ひー君〜ゆうちゃんは疲れたよ〜泣』来たよ。このガキ。義弟の優斗。
「大学は?」
『終わった〜練習ないからさぁ〜』3日に一回は来る義弟。三兄弟の中でまともなのは女関係だけ。空手一筋だと思えばかなりの甘えん坊。
「ねぇさん、後やることあるの?手伝うよ?」可愛い所はあたしの手伝いをする。優しい性格だからねー。兄のりゅうきのいいところを全部引き継いだって感じ
『〜♪♪♪♪』携帯が鳴って出れば「あっ、ねぇさん?」はい。もう一人の義弟。海斗「仕事は『休みだよ?ばあちゃんとじいちゃんで買い物に行くけど、なにか買うものあるか?って買って行くけど??』」おばあちゃん達が??話を聞けば近くにいるとのこと。おばあちゃんとおじいちゃんは大好き。理想の夫婦二人…買い物にも手を繋いで、聞けば昔からそうだということ。大好きな人を育てた二人。
『かいとなんだって??』
「おばあちゃん達と買い物に行ってるって。今からあたしらも向かうよ」
「あっマジで??ばあちゃん達と買い物か!
俺車準備してくるよ!」この三兄弟のいい所は、二人を大事にする。普通は嫌がることだと思うんだよね〜。だけど、嫌がらないで頼みを聞くし大事にしている。優斗の運転で目的の場所に向かう。さくらと曾孫のひー君に会えて二人は大喜び。自然に見てるこっちも笑みがこぼれる。
「レイちゃん〜今日はわたしがご飯を作ろうか〜??」
「えっ?大丈夫だよ?」
「今日はママもいないのよ〜パパは海外だし、一緒にご飯を食べよう?」ラッキー♪正直りゅうの大好きな味はおばあちゃんが作った料理。いつか教えてもらおうって思ってたけど、今日教えてもらえる
「今日ばあちゃんが作るんだ!兄ちゃんは早く帰ってくるの??」
「六時には帰るって言ってたよ?」
「そっか。
今日、Aスタジオで収録だけって言ってた!!ばあちゃん!肉じゃが作ってよ!!久しぶりに食べたい!!」肉じゃが??笑
「はいよ〜笑」買い物が終わって家についておばあちゃんとキッチンに立つ
「初めて一緒に料理するわね〜憧れだったのが叶ってよかった」
「えっ?」
「わたしね?
孫嫁と一緒に料理するのが夢だったの。曾孫の嫁と料理は厳しいけど、孫嫁は出来るでしょ?笑」優しい笑顔で話すおばあちゃんは…昔話を聞きながら味付けを教えてくれる。
「…この味…美味しい!!」ニコニコして味付けを教えてもらってる間来客が来る。「ばぁちゃんとじいちゃん〜!!最近調子どうなんだ??」えっ…だいき君と林田君と…林田組の若頭と週刊誌によく載ってる組長…昔からの仲なのか組長と普通に話して若頭はひー君を抱いてニコニコして、「大変。ご飯多めに作らないとだね〜笑」おばあちゃんと慌ただしく食事の支度をして…
「あおいの迎えに行ってくるー!」
優斗と海斗が葵ちゃんの迎えに行ってる間『ただいま〜』帰ってきた旦那のりゅうき。その後ろにはジョンさんとみちよと先輩。なおきとけいすけもいて、リビングが慌ただしくなる。
「ただいま〜ちゅ」
「おかえり」ただいまのキスは日課。それに応えて、みんなで夕飯の準備をする。ひー君は人が多くてあやされてずっとニコニコ。さくらはおじいちゃんのひざの上でウトウト。
『今日、じいちゃん達泊まるでしょー?』
『迷惑だから帰るよ〜?ひーちゃんの顔見れただけでいいから…ありがとう』
『泊まってって?
ひー君も喜ぶから』あたしも大歓迎。二人のことが大好きだし、おばあちゃんには昔話を聞きたい。途中、林田ママも来て、一緒に食事をとって片付けをして、りゅうきがひー君の寝かしつけに行ってる間みんなでテレビを見てわらって、なんだかんだバタバタの一日。
「おばあちゃん一緒に入りません??」ためらってるおばあちゃんに言えば満面な笑みで帰ってきた。浴室で昔話を聞いて、おじいちゃんとの馴れ初めも聞いて…あたしの話もうんうんって親身に聞いてもらって。祖父母がいないあたしからして心が安らぐ時だ。一瞬、りゅうが羨ましいって思った
「ねぇさん。。兄ちゃん。
聞きたいことあるんだけど」片付けしおわって、りゅうとの時間の時に海斗が真面目な顔であたし達の顔を見る
「重たい話?
明日にして?
今は俺と嫁の時間だけど」
「軽い話…かな?
助けて欲しいんだ」
「軽い話ならレイといちゃついてるから向こうに『重たい話だよ』」弟の真剣な目にあたしとりゅうは耳を傾けるしかない。
海斗「人を本気で好きになるってどういうこと??」
レイ「えっ?笑」あたしが不思議に思ってるのに隣にいるりゅうは眉間にシワを寄せて肩肘をテーブルにつけて海斗の話を聞くだけ。あ〜確かこの子は身内以外心を開かない子だ…特に異性には…心を開かないどころかうざがる性格だ。ため息混じりにりゅうは話し出す
りゅう「人を本気で好きになるって事はな…?
毎日その人の事を考える事なんだよ」
海斗「どういう事??」
りゅう「例えばだよ
例えばな…?
俺はレイと結婚したのは子供ができたからではなく、レイを愛してるから結婚したのお前は知ってるよな?」
海斗「うん…だから、俺と優斗はレイさん…いや、ねぇさんを慕った」
話してたんだ
あたしとのこと。だけど…海斗が次に話すことにあたしは耳をふさぎたかった
海斗「ゆんちゃんの代わりだから兄ちゃんはねぇさんを好きにせざる得なかったんでしょ??」そぉ。。この人が彼女作らなかった本当の理由って「違うよ?」
レイ「えっ?違うの??」あたしはずっと思ってたけど??
りゅう「違う。
ゆんはゆん。
レイはレイ。俺はな??レイと付き合って、ゆんが言いたかったことを知った。」
海斗「どういう事?」
りゅう「素直だよ。
ゆんは俺に素直なれって言いたかったんだよ?
まぁ、俺自信、人に対して素直に受け止めないで反発してたから笑
それでな?人を本当に好きになるっていうのは
その人を思うだけで苦しくて、何してるのかな〜?とか、どうすれば喜ぶんだろだろうって考えられた時が本気で好きになった瞬間だよ。
海斗「…兄ちゃんは、今、ねぇさんを本気で好きなの??」なにも言えない。りゅうと数年いたからこそ不安はある。この人の気持ち分からない時があるし、本気で聞いた時でも嘘って思う時もある。
りゅう「本気だよ?
心から愛してるし、じゃなきゃ一緒にいない。悪いけどな?仕事のちょっとした空き時間にでもレイに電話する。なにしてるのか気になるし〜そういうもんじゃない?」
海斗「ふぅーん」
レイ「さやねぇの事考えてる時に胸が締め付けるような気持ちにならないの?」
海斗「。。ならない」
りゅう「なんで付き合ったの??」
レイ「好きだから付き合ってるんでしょ??」
海斗「なりゆき〜一緒にいて楽しいし?ただねー好きっていうか…なんだろ??笑」
りゅう「一緒にいてドキドキする時ないの?」
海斗「ない!」
レイ「…あんた、どこか欠けてるね…」りゅうから聞いてたけど、まさかここまでとは…
りゅう「いいんじゃない?
わかる時がくるよ
ドキドキする時が笑」
レイ「…うん
そう思う」
海斗「う〜ん〜
まぁいっか
明日早いしおやすみ〜」
海斗が行った後りゅうと寝室に行く。今日の出来事を話して笑って、海外に行く準備をする
布団に入れば一気に眠気がきて寝落ちする。
今日も充実した一日だったな〜。
「りゅうおやすみ…」
「おやすみ」