木村拓哉の「show must go on!」は手痛いミス…言葉のチョイスを間違え大炎上に

2/7(水) 9:06配信
日刊ゲンダイDIGITAL

【芸能界ネット炎上事件簿 2023-2024年】#1

 SNS全盛のいま、言葉の重要性は増すばかりに見える。画像や動画では、どうしても切り取りとなることが多く、やはり言葉による補足が欠かせない。ワードチョイスと言われるように、さまざまな場面での言葉の使い分けはなかなかに難しい。とりわけ、短文投稿が主となるSNSや掲示板、ニュースなどのコメントではなおさらだ。

 そのワードチョイスが原因で炎上してしまったのが木村拓哉(51)。ジャニーズ事務所の性加害問題が熱を帯びるなか、2023年9月に同事務所の藤島ジュリー景子社長が記者会見で性加害を事実と認め謝罪した直後、SNSに「show must go on!」と投稿したことに失望や批判が殺到した。

 show must go onは特に変哲もない英語の慣用句だが、性加害の当事者である故ジャニー喜多川氏が座右の銘としていたフレーズ。ジャニーズに所属したタレントたちが、喜多川氏の信念として伝え聞かされてきた言葉でもある。

 ウィキペディアにも記載があるほどで、このことを知る人が、ジャニーズファンならずとも世間には相当数いた。

■深読みに加え、辛辣な分析まで

「今さら擁護か」「まるで他人事」「空気が読めていない」と、木村の投稿への非難が相次ぐ。投稿に添えられた半笑いのキメ顔画像を指して「事の重大性がわかってないのが丸わかり」と見透かされ、「汚い舞台裏はウヤムヤにして、キラキラした表舞台だけ見ていろと?」などと、深読みされたうえに辛辣な分析までされてしまう。

 怒涛の勢いで押し寄せるアンチコメントに、たまらず投稿を削除。しかし、タイミングが悪かった。その日は性加害を告発したジャニーズOBが会見を行い、心ない誹謗中傷被害にも遭っていたことを涙ながらに公表したのだ。

 事務所のトップスターとして性加害の事実を知らなかったわけがないのに、擁護の姿勢を見せただけでなく、慌てて削除し、なかったことにするかのような対応に、告発者への2次被害に加担したのと変わらないと言わんばかりの非難する声が集まる。

 さらには、「かっこ悪い」「頭悪い」「気持ち悪い」と散々な言われようで、炎上はなかなか収まらなかった。

 木村にしてみれば、悪気はなかったのだろう。この投稿に先立って、「己とCrewを信じて進んで行こうと思っています!」とも投稿しており、純粋に字義どおり「止まらず進んでいこう」という気持ちを訴えたかっただけ、とも見て取れる。

 だが、世間はそうとは受け取らなかった。昨今、性加害、セクシュアルハラスメントを起こせば、もはや言い訳は利かず、許されざる行為として断罪されてしまうのだ。