元週刊文春記者が告白「どのメディアも…」約20年前に黙殺されたジャニ性加害報道

10/8(日) 15:13配信
スポニチアネックス

 元週刊文春の記者でジャーナリストの中村竜太郎氏が8日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演。ジャニーズ事務所とメディアの長年に渡る癒着関係を証言した。

 週刊文春は99年に故ジャニー喜多川氏の性加害告発キャンペーンを行い、中村氏は連載に携わった。事務所側は文春を名誉毀損(きそん)で提訴したが、03年に高裁は「セクハラ被害」の正当性を認め、その後上告も棄却された。中村氏は「上告棄却の翌日、編集部に行って新聞を見たんです。朝日と毎日だけがベタ記事を書いていた。だけど、ほかはどこも取り上げていなかった」と話した。

 また国会議員にも掛け合い、00年4月にはこの問題を自民党の阪上善秀議員が衆議院で質問したにもかかわらず「どのメディアも取り上げてくれなかった」と当時を振り返った。

 文春のキャンペーンが始まる前にはある週刊誌のベテラン記者で、ジャニーズお抱えとして知られている人物から電話をもらったことがあるという。「何か調べてるの?」と聞かれたので、「何のことですか?」と答えると、「もうわかってんだよ!」と恫喝が始まったという。中村氏はこれもジャニーズ側が何らかの形でキャンペーンを止めようとしていたのではないかと疑っている。

 キャンペーン記事の最中には「家に帰ると、私には覚えのない吸い殻が山盛りになっていたこともあった。さすがに背筋が凍って、家族はしばらく避難させた」と、不可解な経験談も明かしていた。