もみあげが一寸長めのジェームズ・マースデンが可愛かつた。
「ボタンを押すと100万ドル貰へるけど、知らない誰かが死ぬ」
といふ状況だから、主人公の妻と夫が押すか押さないかで、倫理的、哲学的な考察をあれこれするのかと思ひきや、結構あつさり妻がボタンを押した。その後、作品のテイストがサスペンス風になり、更にはSF風になつた。
常に緊張感のある演出のお陰で最後まで見入つてしまつた。利己主義の連鎖が齎すものが寓話的に描かれてゐる。
途中で作品のテイストが変つたりとか、色々なことをご都合主義的に宇宙人の仕業にしたりとかが世間からは不評のやうだ。
発砲とボタン押しはリンクしてゐる。リンクを断ち切るカップルが現れるか、“雇い主”が人類を滅すかするまでこの出来事は続くのだらう。