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えいがもうそうE2+
ゴジラパロ(mblg.tv)
真紅の花弁を散らし、ビオランテは恐ろしい姿へと進化した。それと時を同じくして、ゴジラが本土に上陸する。
向う先はビオランテ。
斎たちは二つの予期せぬ事実を眼前に、抗う手段もなくただ立ちすくむばかりだった。
斎はさなえの肩を抱きしめていた。
力を無くした彼女は、息をしているのかも分からないほどに小さく感じられる。
突然失った大切なものへのショックがあまりにも大きかった。
ここにいる誰も知る術は無いが、彼女は確かに感じ取っていた。ビオランテの中にある、薔薇の命と研究者の命、そしてあのベビーゴジラの命を。
「ゴジラはなぜここに…。あいつは、お前を倒すための怪獣だっていうのに」
「…いかり、」
「いかり?」
「ゴジラに対する強い怒り…そして、あの子の願いが、ゴジラを呼んだの」
「あの子の…願い、って…」
さなえは自分を支える腕から離れ、よたよたと前に歩みでた。
「危ない」と手を伸ばした斎を制し、ゴジラを見つめる。
そして震える声で宙に叫んだ。
「お願い!ゴジラ!ビオランテを倒して!!!」
その声を受け取るかのように咆哮したゴジラは、まがまがしい姿のビオランテに立ち向かっていった。
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