「…俺の遊城に手ぇだした奴らはお前らか…?」
そう静かに呟くと学校一、この県内一の不良ヨハン・アンデルセンはニヤッと笑った。
…………
「くそっ」
切れた口元を右手で拭い、口の中に溜まった血やら砂利やらを吐き出した。相手は五人。昨日、遊城十代に絡んできた連中だ。今日遊城が包帯を巻きガーゼを頬に貼って学校にやってきたときは何事かと無駄に嫌な汗をかいた。俺は遊城を問い詰めた。遊城は最後まで口を閉ざしていたが俺の情報網を甘くみてもらっては困る。遊城に手を出した奴らは意外とはやくわかった。以前俺に喧嘩を吹っかけてきて返り討ちにあった奴らで俺が遊城にお熱だという噂を何処からか聞き付けてきたらしい。(そんな噂誰が流したんだか…)いつでも相手をしてやるのに遊城を狙うとはとことんくずだ。
「…ヨハンくん?」
俺はその声にハッと顔を上げる。思った通り目の前には不安そうな顔をした遊城十代がいた。手にはふたつ紙パックのジュースが握られている。
「よお…」
「……」
「…それくれんのか?」
こくんと遊城は頷いた。サイズの合っていない眼鏡がずれる。俺は苦笑しながら遊城の手に握られていたジュースに手を伸ばすが遊城の声で動きを止めた。
「その傷どうしたの?」
「…関係ねえだろ。」
珍しく遊城の声は低く暗かった。遊城は唇を噛み締めてきっと俺を睨みつけた。見たことのない表情に俺の心臓が大きく跳ねた。
「関係ねえってなんだよ!僕は…心配して…っ」
俺は遊城の初めての大声に面食らった。それはどうやら遊城も同じなようでハッとした仕草を見せた後、掌で口を覆った。
「…まさかその傷…」
遊城が言い終わる前に俺は自分の頭ひとつぶん小さい茶色のくせっ毛をわしわしと撫でた。
「ただの喧嘩だ」
にっと笑う。お前が考えてるようなことじゃないから安心しろ。と一言付け加える。遊城は納得がいかないのか、ぶすっとしたまま俯いていた。
………………
いやあ大好き不良パロ
※意味はない、衝動的に書いた文章なので期待はしないでください(笑)
「十代!」
その声がした方へ俺は視線を向けた。視線の先にはいつも馬鹿みたいに笑顔のあいつがいる。だがそいつの顔は太陽の逆光で真っ黒に見えた。ただそれだけなのに少し不安になった自分に苦笑する。それと同時にあまりの太陽の光の眩しさに俺は目を閉じた。
……………
「はあ?」
目の前で瞳を輝かせる友人に俺は思いっきり眉間にシワを寄せる。持っていた紙パックのストローをくわえた。
「なあ頼むよ十代…」
奴はそういって頭を下げた。しょんぼりしているこいつの頭からは垂れた耳がみえてきそうになる。俺はジュースを一気に飲み干すと、ぎりっとストローを噛んだ。どうやらストローを噛んでしまうのは癖のようで、目の前のこいつに指摘されて最近気付いた。
「いやだ」
その言葉を聞くと下げていた頭をいきなり上げて俺の鼻先と奴の鼻先がくっつくくらい近くに顔を寄せてきた。間近すぎてそいつの顔がちゃんとは見れないのだが、多分必死な顔をしてるんだろうなあと苦笑する。
そして俺は一言
「嘘だよ。ヨハン」
そういって笑った。
すると顔を真っ赤にしたヨハンがうぐぐっと唸りながら後ろへ引いた。俺がニヤッと笑うと、それが合図だったかのようにいきなりヨハンが俺のネクタイをひっぱって俺の口に噛み付いた。あまりに必死な口づけだったために再び俺は笑う。ああやっぱり好きだな、なんてらしくないことを考えながら。だが俺はそれを敢えて口には出さない。ヨハンが口を離した途端、俺はこう呟くのだ。
「あちい」
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暑さにやられたのは私の頭です。昔の方が小説上手かった気がする…
いきなり文がかきたくなっただけです。すみません。意味はないおちもない(笑)十代がヨハンに片思いが1番好きな図なんですが最近二十代様が美しすぎてやばいので若干にじゅよは寄りで書いてみた。にじゅ様相手のときは余裕がないヨハンが好きです。よはじゅが好きです。それだけです。