どうしたら泣かなくてすむのか


どうしたら幸せになれるのか



全てが、叶うことのできない

【消失系女子】





君たちはそうやって
裏側に隠して
お面をかぶって笑うんだ

君たちの「なんでもない」は
なんでもなくはないんだ
君たちの「平気だよ」は
平気じゃないんだ
辛い顔して逃げるんだ
知らずに君は泣いてるんだ
大丈夫じゃないを
君たちはずっと隠してる
周りに迷惑かけないようにって
自分を辛くしてるんだ



「...何をやってんだよ」
「ワンコさん
うん、なんでもないでするよ」
「なんでもなくないだろ」
「ほんとでするよ、
空が綺麗だったから
ただそれを見に来ただけでする」
「...そうかよ」

そう言って君は嘘をついた
君は嘘をつくのが下手だ
だって、今日の空は
雲がかかった暗い空だった



「...___」
「俯いてると気分が暗くなるぞ」
「あ、テルオ」
「どうしたんだ?
なんかあったのか?」
「なんにもないよ、平気」
「俯いてただろう
そう言っても説得力ないぞ」
「大丈夫、私は」

そう言ってまた俯く君
君はかたくなに辛いことを
周りに言わないみたいだ
これで、何か変わってしまう
そう思って



「...痛いなぁ、ほんと」
「なにがだよ」
「...!!
れ、烈さん?!
なんでもないです!!」
「はあ?痛いっつってたじゃん」
「目が痛かっただけですよ!
治ったんでもう大丈夫です!」
「...ああ、そう」

半分ホントで半分嘘
目が痛いほど泣いたんだろう
でも泣いた理由を
君は絶対に言ってはくれない



「はぁ...はぁっ...
何してるんだろう、私
こんなことしても意味無いのに
解決できないのに、
どうして?なんで?私は動けない
本当に弱いんだ」
「...リカちゃん?」
「え...っ?!
...!レ、レオンさん...!」
「リカちゃん、泣いて...」
「...っ!!」
「あ!待ってよ!!」

驚いた表情の君を捕まえた
君をほっとくなんて出来ない
君は逃げようとしている
けど、それは君を傷つける
それはしたくないんだ
ごめんね、どうか
このまま動かないで

真実までは



「...ぐすっ...えっぐ...」
「さらさ?」
「そ、ら...さ」
「泣いてるの?
どうしたの?」
「ない、て...な...」
「泣いてるよ、嘘つき
そんな辛いことはやめてよ
もういいんだよ、さらさ」
「そら、さ...ん!」


その時だった


「なんでもない、

なんて、もう言えません...!」


彼女たちの貯めてた
辛さの風船が弾け、
彼女たちには
涙がたくさん溢れ出た



「...フロウフロウ
いるんだろう、ここに」
「...ヴィ、ルヘルム...様...」
「フロウ...!」
「...ジャ...ジャッ、ク...!」
「...ジャック
ここはお前にまかせる
辛い思いはもうさせるな」
「了解
言われなくとも」



彼女たちの本音が
涙と一緒に溢れ出る


私たちが弱かった
消えるという恐怖
それを助けれない
弱さと辛さが胸に刺さる

自分に何ができる?
それもわからず動かない
こんな辛く嫌なことはない

彼女たちはずっと抱えてた


「もう辛いよ、隠せないよ...!」
「フロウ...」
「私たちは何ができるの?
私たちは変えることができるの?
もう人を辛くさせてる
私たちはどう動けばいいの?
わからないの、辛いの」


彼女たちが明かした
辛い現実と辛い感情

その日、世界は涙を流した



「自分を変えることができるのは、
当たり前、自分だけなんだ
いつか君たちも気づくだろう
それは簡単じゃないから
周りを見て、信じてみてほしい
その時、変わってわかるんだ
だからもう少し待ってて
君たちの世界はまだ終わらない」


そこで辛さをぶつけられた、
それだけでも進歩だから




-



消える事実を受け止めたこぺると
辛い君の助けになりたいワン

自分を追い込んでくリゼットと
それを静かに助けたいテルオ

消えることが痛いシエルと
辛い理由を聞き出したい烈

弱い自分が嫌なリカと
そんな君がほっとけないレオン

もう隠せないさらさと
もう隠して欲しくない空

もう戻れないフロウフロウと
その君を捕まえてたいジャック




【僕らの消失についてお話しよう】