話題:ちょっと聞いてほしい

わたしは28歳。不登校、学習障害、引きこもり、正社員での職歴なしと来て世間の常識がほとんどありません。普通の人が普通にできる事をできなくて恥ずかしい思いをしたり、叱られて落ち込んだ事は多々ある。　

例えば今年の初夏には、はじめて郵便局の口座を開設した。受付のおばさんに申請用紙を渡されたものの、何をどう書いていいか分からず試行錯誤。口座を開設する目的を「給料の振り込み」としたら、職場をメモ紙に書くように言われ、以前登録していた派遣会社を記入。終始しどろもどろになってしまい、良い年をした大人がおかしいだろうなと思ったら汗が止まらなくなったのを覚えている。

「今までに一度くらい口座を作ったことあるでしょう？」「普通に記入してもらえば大丈夫ですよ〜」、局員さんの声が耳をかすめる度、泣きたいような逃げたいような気持ちになったっけ。

またある日には携帯のプランを変更に行った。恥ずかしながらこれまでは母親に任せていたのだけど、こうした手続きも自分でできるようになりたくてお店を訪ねたのです。すると案の定若い男の店員さんを「いや、何で分からないんですか？さっき僕ご説明しましたよね」とため息をつかせてしまい、お客さん用の椅子の上で縮こまりたくなったんだった。

数字が絡んでくると極端に話を理解できなくなる。また目でものを見て情報を把握するのは得意だけれど、耳からの情報には？？？となりやすい。それでこの時はあらかじめメモに用件を書いて、こうこうこんな風にしたい、と伝えたの。だけど、わたしにとってやりやすい方法が必ずしも通用するとは限らないってことだね。

とまあこんな風にぼちぼち恥を晒し、迷惑をかけながら、少しずつ世の中の事を覚えていってます。多分わたしは人の５倍努力しないと頭が追いつかないようになってるんでしょう。でもだからって塞ぎ込んでちゃ世間知らずのまま更に年をとっていよいよ取り返しの付かないところまで行ってしまうから。なんとかここいらで踏ん張って、ちゃんと頭を下げてやっていくしかないよね。