話題:只今スランプ中。



光の勇者【シャイニング輝】が地下の猫王国で五重の塔に関する情報を集めていた頃、待ちくたびれた暗黒仮面はアクビを連発していた。

いったい、何時になったら光の勇者は五重の塔にやって来るのか?

もしかしたら何か変なトラブルに巻き込まているのかも…。暗黒仮面は徐々に不安な気持ちになっていた。

人質の“感じの良いお姉さん”は、嫌な顔ひとつせず五重の塔の最上階で大人しく待ってくれている。まさに人質の鑑(かがみ)だ。先程などは暇をもて余した暗黒仮面を気づかって暇つぶしに手相占いをしてくれた。コツコツとした地道な努力が最後に実を結ぶ…暗黒仮面の手相はそういうコツコツ型の手相だ、と彼女―冴島芙美子―は笑顔で言った。

なんて気立ての良いお嬢さんなのだろう。この娘には幸せになって欲しい。暗黒仮面は素直にそう思った。

出来る事なら今すぐ冴島芙美子を解放してあげたい。しかし、そう出来ない理由が暗黒仮面にはあったのである…。


☆☆☆


そして次回…


20万人もの居住者を抱える日本有数の巨大団地で、昼日中、象の歩く姿が目撃される。

動物園から象が逃げ出したというニュースはない。いや、それ以前に団地の近くに動物園はない。

目撃した人達によると、その象はインド象ともアフリカ象とも少し異なる姿をしているらしい。

寄せられた情報を元に日本政府は総力を挙げて象の捕獲作戦に乗り出すが…。


次回あらすじ大作戦『これが本当のマンモス団地』に、原始人も思わず苦笑い。