★奇想天外倶楽部☆

絶対時間と云うのは、一般的に時計で示されている時間（１日は24時間など）の事です。

これが何を表すかと云いますと、つまり‥


『老人は１日だと感じていても現実では２日が過ぎている』

（え、もう２日経ってるのか？）＝時間が経つのが早い。

逆に、

『子供が１日と感じていても、現実的にはまだ半日しか過ぎていない』

（なんだ、まだ半日しか経ってないのか）＝時間が経つのが遅い。


つまりつまり、

《天上天下唯我独尊》ではありませんが、人間は【自分の変化を中心】に時間を測定しているのではないか、と云う事です。

歳を取るにつれ、細胞が生まれ変わる時間【χ】は、なだらかな曲線を描きながら減衰していきます。

同時に、時間の経過を感じる早さは逆に、なだらかな曲線を描きながら加勢していく事になります。

そして、この２つの推移曲線は恐らく、相似形を為すに違いない。私はそう考えたのでした。

結論。

人間は【絶対時間】とは別に【相対的時間】を持っていて、それは細胞の生まれ変わりを基軸として測定される。

年齢により基軸そのものが変化していくので、感じる【相対的時間】もそれに沿って変わっていく。

完璧


授業が終わった後、私は意気揚々と《この論文》を書いたノートの切れ端を持って、国語の先生のところに行きました。


ところが！

先生は‥

『ふ〜ん‥後で読んどく。それより…ちゃんと授業聴くように。この前なんか最初から最後までずっと寝てたろ？全く‥珍しくちゃんと起きてるかと思ったら、そんな事考えてたのか‥くどくどくど（以下、永遠にくどくど言われ続ける）』

ヤバっ！

なんか説教モードに突入し始めたぞ！

『スミマセン』

画期的な論文を提出した私が、逃げ帰るはめになりました。

もしかしたら先生は、私の研究成果を横取りするつもりだったのかも知れません。

その時、私の中に、また新たな疑問が浮かび上がってきたのでした。

【説教されている時間は長く感じる】

そしてこれは、【細胞の生まれ変わる速度】では説明が付かないものでした。

人間は【また別の、云わば第２の相対的時間】を持っている。
そうとしか考えられません。

そして残念ながら、この２つ目の相対的時間に関する論文は未だ完成をみていないのでした。

それにしても

物理ではなく国語の教師に、科化学論文を提出したのは、明らかに私のミス･テイクでありました…。



では…また。