話題:楽しみなこと。

未だかつて誰も何も待った事が無い、そのような人は新生児を除いては恐らく誰も居ないと思います。

信号待ち。電車待ち。連絡待ち。
主役待ち。検査待ち。秋田小町。
あの町この町、日が暮れる。

といったふうに、待ち時間というのは総じて暇なものです。そこで人は考えます。さあ、どうやってこの暇を潰そうか…と。しかしです、果たしてそのようなお定まりの発想で良いのでしょうか?と、私は声を小にして言いたいのです。

待ち時間=暇=潰すもの。

まずは、その前提を軽やかに覆す事が大切だという気がします。では、どのように覆すかと言いますと、私はこのように考えるのです。

待ち時間=自由=演出するもの。

間違えても、暇がシャボン玉のように宙に浮かんでいて、それをトンカチやカナヅチで潰して暇人レベルを上げよう等とタワケた事を考えてはいけません。

とは言え、待ち時間である以上は何かを待っているわけで、となると(ダック)、必然的にそれは自由と言えども限定的なものとなります。つまりは待ち時間という暇は限定的な条件下における演出可能空間と定義付けされ、そう考えると待ち時間なる時空間は欧米におけるシチュエーションコメディに近似した世界にも十分成り得るわけです。

では、具体的にどのように演出すべきか?

そこで、恐らくは殆どの方が経験していると思われる格好の汎日常的シチュエーションが有りますので、それを使って簡単に説明してみたいと思います。

舞台はファミレス。老若男女がピコピコとファミコンをしながら食事するレストランですね。違います。ファミリーレストランです。

ファミレスにおける座席案内待ち。

それが今回取り上げる“待ち時間”となります。

但し、演出が可能となるには三つばかり条件があって、一つ目は店がかなり混んでいる事。そして二つ目は、待ち合いスペースがある事。そして最後の三つ目は、貴方が複数人で店を訪れる事となります。

さて、まずは貴方のグループが店に入ります。混んでいる。入ってすぐの場所にある待ち合いスペースには席案内を待つ他のグループが複数待っています。どうやらこれは順番が回ってくるまで少々時間が掛かりそうです。貴方は仲間と相談します。「どうする?別の店にする?」。しかし、駐車場所を確保出来た事もあり「移動するのも面倒くさいから待とう」という結論に至ります。

さあ、これでシチュエーションは整いました。

人が大勢いるファミレスの待ち合いスペース。一幕物のコント芝居としては悪くない舞台です。

それでは後編にて、この、ごくごく日常的な場面にちょっとした演出を加え、微かに非日常のかほり漂う香ばしい空間へと変化させて行きましょう…。


《後編へ続く》。


★★★★★


いえ本当は、一編で十分収まる程度の大した事ない話なのですが…

何せ寒いので!(゜ロ゜)

前後編にわけてお届けしようと思います。

という事ですので、先の展開が読めてしまった方は“お口にチャック・ウィルソン”でお願い致します♪(//∇//)