話題:童話
ジル通りの交差点。ベネディクト菓子店は、もう目と鼻の先でしたが、タイミングの悪い事に信号は赤に変わったばかりでした。
「それにしても…」
足を止めたマルグリット氏が信号の待ち時間を利用して再び口を開きます。
「最近、ベネディクト菓子店は店が閉まっている日が多くて、ちょっと心配しているのです」
その言葉に夫人もやや心配そうに頷きました。
「もしかしたら、店を閉めてしまうつもりなのかも…」
二人の心配はとても現実的なものでした。昔と違って今は街に菓子店は幾つもありますし、その中には都会から進出して来た人気店もあります。かつては街のスイーツなシンボルマークであったベネディクト菓子店も、ここ数年は明らかに活気がなくなっていました。
「あそこにしかない味もあるので、店を閉めるなんて事にならなければ良いのですが…」
「ええ、本当に。私たちは、家にお客様がいらした時や、ちょっと特別な記念日なんかには、今でもベネディクトさんのお菓子を頂く事に決めていますの」
こんな風に、時流の流行り廃りに関係なく客から愛されている店というのは貴重な存在です。それは一朝一夕で作り上げられる“もの”ではなく、長い年月を掛けて少しずつ積み重ねられた“目には見えないもの”が屋台骨となって初めて完成するものです。
もしかしたら、【時間】という掴みどころのない不思議なものは、私たち人間にそういった“絆のようなもの”を積み重ねさせる為に存在しているのかも知れません。
信号が青に変わったのを確認して歩き始めた三人の目に、古い面影を残す煉瓦造りの建物が見えて来ました。三人の小さな旅の目的地、ベネディクト菓子店です。
ラマン巡査が入り口の扉を開けると、カランコロン♪と耳に心地よいベルの音色が店内に響き渡りました。
《続きは追記からどうぞ》♪
少し間があって、店の奥から姿を現したのは、年の頃は三十代半ばと云った男性でした。白いシャツに黒のスラックス、腰には濃紺の前掛けが巻かれています。【ベネディクト菓子店】の二代目、アラン・ベネディクトです。
アランは、制服姿のラマン巡査を見て少し驚いているようでした。無理もありません。制服姿の警察官がいきなり現れたのですから、取り立てて心にやましいところが無くても多少はドキッとするものでしょう。
ですが、ラマン巡査も“その辺りの反応”には慣れていると見えて、普段よりも少し意識的に柔らかい表情を作りながら、二代目の店主であるアラン・ベネディクト氏に話し掛けたのでした。
「実はですね…少々お尋ねしたい事があるのです」
云ってからラマンは、(この切り出し方は、あまり良くなかったな)、と軽く後悔しました。
現にアランの顔は、先程よりも明らかに強張っています。
ラマンは慌てて、今の言葉を打ち消すように云いました。
「あ、違うのです。尋ねたいのは貴方の事では無くて、実は“或る落としもの”に関してなのです」
「…落とし物…ですか?」
“落とし物”と聞いて、少し表情の緩んだアランでしたが、その顔には誰の目にも明らかな“疑問符”が浮かび上がっていました。
すかさずラマン巡査が事態の説明を始めます。
「お宅の店の前で、此方のお二人が“落としものらしき”ものを拾われましてですね…」
紹介された形になったマルグリット夫妻が軽く頭を下げると、アランも頭を下げ返しました。
「それでですね…今日、店の前で何かなかったか、と、それを尋ねに伺った訳なのです」
しかし…
「ハァ…いや、特にコレといって…」
アランの反応は相変わらず鈍いままでした。
そんな停滞した空気を破るかのように口を開いたのはマルグリット氏です。
「取り敢えず、“アレ”を見て頂いたら…」
もとより、そのつもりで例の【キラキラした謎の落としもの】は一応持って来てあります。ただ、モノがモノだけに、それを出すタイミングをラマン巡査は計りかねていたのです。
ですが、マルグリット氏の助け舟によりラマン巡査はグッドなタイミングを得た訳です。
「そうですね。その落としものと云うのは、実は…」
☆★☆★☆
明日、完結するかどうかは…【銀のエンゼル】の集まり方次第なのです♪( ~っ~)/
えっ、何を食べたのですかあ〜
って…カツオ関係と決めつけているし
でも…そんなキャラもまた魅力的です
そう云えば…確か菊地桃子に【青春のいじわる】と云う曲があったような(だから何よ?)
時間のくだりは…ベネディクト菓子店の風景を思い浮かべながら書いていた時にふと 浮かんだのでした
ストーリーの方に私が引き寄せられた感じでしょうか
ついに出たか…
ゼリエースの名前が
いやあ…ゼリエース…あまりにも好き過ぎて、逆に今まで名前出せなかったのよ
特にゼリエースのメロン味なんて、
人類が発明した中で“最も偉大な物の一つ”だと思ってるからさ
そう
そこなのだ
お店が積み重ねて来た歴史に お客の思い出が積み重なって…
そういう点で言えば、やっぱり地元に密着してる個人商店だよね
店の方も客の方も 親子何代かに渡って…なんて…深いヒューマンドラマだ
あ、目は ちょっと疲れてきてる鴨
無理しないで行きますわ
んも〜っ
いいトコで終わるぅ
トキノさんの
い・ぢ・わ・る
なんかお昼に変なもの食べたみたいで、おかしなキャラになってしまいました
「もしかしたら、【時間】という掴みどころのない不思議なものは、私たち人間にそういった“絆のようなもの”を積み重ねさせる為に存在しているのかも知れません。」
ここっ!
すご〜く好きです
トキノさんは、やっぱりロマンチストですね
銀のエンジェルかぁ
私、一度も当たったことないです
・〜PS〜・
ゼリエースもよろしくねっ…
昨日、百均行ったら、『シャービック』と共に『ゼリエース』が売ってて…
ぅぉぉぉ〜〜〜〜〜〜
あそこにしかない味って いいねっ
うんっ!その中に、味わいだけでは無く、お店が積み重ねて来た歴史に お客の思い出が積み重ねていたり…
お菓子もしかり
お店と、お客が共に膨らませたキラキラしたものが、そこには存在する。って感じがするよっ
あっ!キラキラ パクっちゃった
トキノっちお疲れさまですっ
目 いっぱい疲れてないかなっ
楽しませてもらっているよっ
続きも楽しみにしているねっ
大盤振る舞いの 銀三枚
それは非常に助かります
何せもう書いて即アップの状況なもので
人生で二回銀のエンゼルを引いた事があります
金はありません
恐らく かなり 出現率が低いのでは…
シャービックも今はかなりレアな存在かも
都市伝説では?と思うほどに
ところで
シャービックは見つけることはできませんでした
仕方なくフルーチェを購入
でも明日こそは