話題:SS
恐らく話すのは初めてだと思うが、私は一時期宇宙飛行士をやっていた事がある。隠していた訳ではない。内緒にしていただけだ。
が、NASAの公式文書に私の名前は一切記載されていない。と言うのも私は、一般の宇宙飛行士ではなくシークレット宇宙飛行士だからだ。シークレット宇宙飛行士とは国家の枠組みを超えた組織で、極秘のプロジェクトを秘密裏に遂行する、言うなれば影の宇宙飛行士であり、その存在は公には伏せられているのだ。
一般的に宇宙飛行士の訓練はとても過酷なものだが、シークレット宇宙飛行士の訓練はそれを遥かに上回る過酷さを持っている。
数十億ドルを投じた専用のトレーニング施設で、日々、最新の科学に基づいたハードトレーニングが行われている。例えば……
◆腕立て伏せ2回◆腹筋3回◆鉄棒を使った懸垂2回(無理なら5秒間ぶら下がっているだけでも良い)◆ラジオ体操第1(疲れている場合は見学のみでも可)◆近所の散歩(15分程度、途中コンビニ立ち寄りOK)。
……と言った具合だ。こんなに過酷な訓練メニューを私は他に知らない。更に、訓練は肉体だけにとどまらない。精神力を鍛える訓練、実はこれが一番キツい。例えば……
ロッテリアで『マックシェイクくださーい』と爽やかに注文する。牛丼のすき屋に行き『すみません、吉牛(よしぎゅう)の並を一つ、持ち帰りで』と頼む。或いは(車の)ホンダのショールームへ行き『あのぅ、プリウスに試乗したいんですけど』と涼しげに言う。
いずれも精神力の強さが要求される極めて過酷な訓練といえよう。おかげで私たちシークレット宇宙飛行士の多くは全国のロッテリア、すき屋、ホンダのショールームから出入り禁止の処分を食らっている。
そのように過酷なトレーニングを逐えたシークレット宇宙飛行士は訓練の成熟度、教官の評価点、及び、宿舎で毎晩行われている人生ゲーム(ボードゲーム)のトータル順位点によりランク分けされる事になる。総合点の低い方から、[下級シークレット宇宙飛行士]→][上級シークレット宇宙飛行士]→[特選シークレット宇宙飛行士]→[特選本醸造シークレット宇宙飛行士]と言った具合である。
ちなみに私は更にその上の[特選本醸造丸大豆シークレット宇宙飛行士 by KIKKOMAN]であり、レベルもここまで上がると、最早、宇宙服など必要なく、普段着のまま宇宙に飛び立つ事が可能となる。私の場合は着流しの浴衣に足袋、雪駄という両国辺りで見掛けそうなお相撲さんスタイルが多かった。
《続きは追記からどうぞ》
そんなある時、私たちのチームはさる特命を受けて月へと飛び立つ事となった。『月面でウサギが餅つきをしているという話は本当なのか?』。それを確かめに行くのである。私たち特命チームは、もしも本当にウサギが餅つきをしていた場合に備え、醤油と海苔をシャトルに積み込むと、月へと旅立った。
磯部巻きの準備は万端、全ては順調に進むかと思われたその時、突如として私たちの目の前の宇宙にトンネルのような空間が現れた。勢いのついていた私たちのシャトルは曲がり切れずに、プラズマのようなトンネルの中へと突っ込んで行った。ギアをバックに入れ、戻ろうと試みるも上手くいかない。仕方なく私たちは謎のプラズマ宇宙トンネルをそのまま進む事にした。トンネルの内部は極彩色のオーロラのようで、何処かで聴いた事のある音楽が流れていた。はて、この音楽は誰のものだったか。80年代によく耳にしたような記憶があるが……。
そうして5分ほど過ぎた頃だろうか、突然視界が開けたかと思うとコックピットの前方に見知らぬ惑星が出現、急ブレーキも間に合わずシャトルは成層圏、大気圏を突き抜けて地表である森の中へと不時着した。その衝撃は相当なもので、跳び箱を跳び損なって尾てい骨を跳び箱の角にぶつけるのと同じぐらい凄まじいものだったが、過酷な訓練を積んでいる私たちがダメージを受けるような事はなかった。ただ、シャトルは軽いダメージを受けているらしく若干の修理が必要なようだった。
それにしても此処は何という惑星だろう。地球によく似た環境のようだ。だが、月の近くにこのような星があるとは思えない。シャトルの修理が済む迄、私たちはこの星を探索する事にした。ここで気を付けなければならないのは、異文明との接触はかたく禁じられている事である。私たち探索チームは、サングラスをかけ頭にはヘッドホンを装着した。もしも、この星に人間のような生物がいて、その者たちに話しかけられたとしても、聞こえなかった事にしてスルー出来る。完璧な防御策といえよう。
果たして、この星には地球そっくりの文明があり、地球人そっくりの生物が存在していた。シャトルが不時着した森を抜けた先に大きな街がある。ビルがあり公園があり、その風景は地球そのもの。ただ、一つだけ地球とは決定的に違う所があった。街のあちこちに、異様な迄の数の[お琴教室]の看板が掲げられているのだ。実に建物の4分の3以上が[お琴教室]となっている。
私たちは互いに目配せを交わしあった。この星の正体は明白であった。間違いない、この惑星は琴座のどれかの星なのだ。そうと解れば長居は無用。これ以上ここに留まって[お琴教室]に入会させられたりでもしたら非常に厄介な事になる。シークレット宇宙飛行士の薄給で[お琴教室]の月収を払うのは極めて困難と言わざるを得ない。ここは退散の一手あるのみ。
かくして森へと戻った私たち探索チームは、修理を終えた、と言うより、バッテリーである単3乾電池を交換し終えたシャトルに乗り込むと、勇躍、宇宙へと飛び立ったのだった。
オーロラのような謎の宇宙トンネルを再度抜けると、そこには懐かしい地球の姿があった。私たちは改めてシャトルの進路を月へと取り、本来の任務を遂行した。
結果、残念ながら今回は月面で餅つきをするウサギの姿を確認する事は出来なかった。しかし、私たちの訪れた時期がウサギの餅つきスケジュールと合わなかっただけかも知れない。そんな希望を残し、シャトルは月面を後にした。
さて、地球へと無事帰還した私たちシークレット宇宙飛行士チームは、調査報告の為、休む間もなく、プロジェクト関係者である政府高官や科学者たちの待つサイゼリアへと向かった。そして、長時間に渡る検証の結果、私たちのシャトルが予期せず突入してしまった謎の宇宙トンネルの正体について1つの仮説がたてられたのだった。仮説に至った理由として、「琴座の惑星までたった5分で到達してしまった」、「トンネル内で聴こえた80年代らしき音楽」、その2つがあげられる。地球に戻ってすぐ私はその音楽、曲名とアーティスト名を思い出していた。曲名は[ラストクリスマス]、[エッジ・オブ・ヘブン]。アーティストは80年代に活躍した男性デュオ【ワム】。
そう、あの宇宙トンネルの正体はほぼ間違いなく[ワームホール]だと考えられる。それなら、琴座まで5分で行けた事への説明もつく。つまり、亜空間を通る事により実際の距離をショートカットする形で縮めたのである。月面でのウサギの餅つきは確認出来なかったが、その代わりに[ワームホール]という今まで理論上のものでしかなかった存在が現実のものとなった。こういうセレンディピティ(行きがけの駄賃的な思わぬ)な発見、収穫があるから宇宙探査はやめられない。
私たちはサラダバーとドリンクバーを店員が呆れるぐらい何度も何度も往復しながら、来るべき次の任務へと更なる意欲を燃やすのであった。
さて、今回の冒険譚はこれでお仕舞いである。その他の冒険については機会があればまたお話するとしよう。
〜おしまひ〜。
Wham!の「!」に何て言うか、80年代の勢いみたいなものを感じるよね♪(^_^)/ クラブトロピカーナはまさに陽の陽、サニーサイドって感じの曲で、聴くと夏の強い陽射し、少し気温が下がった夕暮れの気持ちいい風を感じる♪(*´∇`*) ジョージ・マイケルはワムの頃も好きだったけど、ソロになってからも好きで、マイ・フェイバリット・アーティストの一人だっただけに本当に残念だ(泣)(>_<)…と言うか、訃報にビックリ(汗)
確かに、7、80年代に活躍した人が次々と星になって行ったよね〜…コメに書いてあるアーティストも皆リアルタイムで聴いてたし、なんか、寂しさと言うか、世の無常を感じてしまう(/▽\)♪
極彩色は、そう、貝殻の内側のオパール的なイメージ♪そんな宇宙トンネルをスペースシャトルでくぐり抜けて行ったら爽快だろうなあ〜と♪思わず80年代風に「ヒャッホ〜〜ッ!」とか掛け声が口から出そうだ(笑)イメージは、バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン号に乗るマイケルJフォックス&ドク♪(笑)ヾ(*T▽T*)
まあ、その爽快さを味わう為には頑張ってショールームに突撃して貰わないと♪(笑) 勿論そこには石橋貴明が待ち構えている…しかも、80年代の、テレビ局のカメラとか破壊していた頃のタカさん(汗)(゜◇゜)ゞ
頑張ってそこをクリアすれば、ワム!ホールを通って本場・琴座のお琴教室に通う事も出来るぞ♪d(⌒ー⌒)! つげ式の眼科みたいにお琴教室の看板が並んでいたら怖いなあ〜(汗)((((;゜Д゜)))
ジャワカレーみたいな大人のバカさ←これ、嬉しいなあ♪(/▽\)♪スパイスの調合とか、仕込み、寝かせ…大人にしか出せないコクとキレ、そういうものを出せるように頑張っていきたい♪……あ、ジャワカレーと言えば……陽子のカレー、野際さんも亡くなったんだっけ。うーむ、諸行無常だ♪( *・ω・)ノ
お琴教室の看板がたくさんならんでいる様子は、ねじ式の眼科の看板風に再現された(笑)サブリミナル風に増殖してる感がちょっと怖いΣ(゜o゜)
まず、ショールームに入るのに十年の歳月を要するだろう・・ 梶井「あの〜、プリウスに試乗したいんスけど」 石橋貴明似の男 は?何言ってんのコイツ という視線からの→椅子バーン蹴り上げ 「出ていきやがれ!!」 ああ、マンボウメンタルだったら絶命しているトコだった、人間でよかったな〜(~o~)・・という妄想
極彩色のオーロラ・・貝殻の内側みたいな綺麗な虹色を想像した♪♪プラズマ宇宙トンネルか・・ そういや触ったところにプラズマが吸い寄せられてくる、80年代の球体雑貨あったな〜♪♪XファイルのOPにも使用されてた気がする☆あと棺桶の中から出てきた手が、コインを引きずりこむタイプの貯金箱もあったな〜、なつかしや♪♪☆彡
うさぎの餅つきを諦めない心・・さすが過酷なメンタルトレーニングを積んだ誉れ高き [特選本醸造丸大豆シークレット宇宙飛行士 by KIKKOMAN]これがKIKKOKANだったらあきらめていたかもしれないね・・(遠い目)
ジャワカレーじゃないけど爽やかな大人のバカさがあって、オモチロかった〜♪♪メタボ隠蔽ベルトの特命記者とか、土建屋のオヤヂが怖くて攻撃をしかけられない宇宙人二人組(侵略者)の話も思い出した♪♪o(>▽<)O
そうなのです♪最初は2億人以上いた宇宙飛行士候補生もこの厳しいトレーニングのせいで脱落者が相次ぎ、最後には10人程度に…(汗)(・∀・)ノ でも、このハードな訓練のお蔭で近所のコンビニに行く感覚で宇宙に出る事が出来るという♪(*´∇`*)
で…カールカレー味を10袋とは素晴らしい!( 〃▽〃)
私もこの前、チーズ味とカレー味とうす味、全部揃っているのを見つけて2袋ずつ買いました♪…もう食べちゃいましたけど袋は記念に保存してあります(笑(/▽\)♪
(゜ο゜)おぉ
みのさんは そんなにハードなトレーニングをつんでいたのですね!
ビックリです!
なんて苦しいトレーニングを耐えてプロになっていたのですね!
宇宙への真の目的は 足袋を買いに?
ウフフ
o(^-^)o先日
カールカレー味を10袋購入♪
ウフフウフフ♪
毎日のオヤツが幸せです♪
宇宙は広く果てしない……宇宙は私たちの知らない事で満ち溢れているのだろう……とか思うと、心に希望のようなものが湧いてくるような♪♪ヽ(´▽`)/
ピクミン、ピグモン、ヒクソン、ビタミン、今度まとめて捕まえてきます♪(^o^)v 醤油、何気に種類たくさんあるよね〜♪ この前、旅のお土産に牡蠣醤油貰ったんだけど、けっこう美味しかった♪
私の予想ではかなりの確率でウサギが餅つきをしているだろうとの考えだったのでちょっとショックでした(涙)(/▽\)♪ でも、時期が良くなかったのかも知れない。こんど正月辺りにまた行ってみたいと思います♪
お久しぶりです♪お陰さまで何とかかんとか生き延びております♪かっちゃんさんも毎日のお勤めご苦労さまです♪ツウィッツァー見てますよ〜♪(*^^*)
さすがにこれは過酷過ぎますよね〜♪訓練生の99%が訓練に耐えられずドロップアウトしていきます(涙)かくいう私も何度逃げ出そうとした事か……(/▽\)♪
それにしても、ホール長がお知り合いとは素晴らしい!相当厳しい修業をしないとワームホールのホール長にはなれないですよね(汗)ヽ(・∀・)ノナイス宇宙人脈♪
ピクミンをみつけたら。。。つかまえてきてねー
しょーゆにこだわりはないんだけどー「むらさき」てゆーあまいヤツはニガテやわ
こんどはKIKKOMAN本醸造をさがそ
宇宙なんて
たぶん、そんな琴なんでしょうね笑
無限ですもね〜
お久しぶりです(^^)
元気にしてましたか?
どんぶりより重たいものを持ったことがない自分には過酷すぎる
ワームホールのホール長は知人なのでシャトル(バドミントン)型シャトルで通る際には優遇するよう話を通しておきます