話題:140文字小説に挑戦!


‐『電話』その1‐


夜の11時半。玄関のチャイムが鳴った。バイク便だった。何だろうと思いながら届いた小包を開けると、見覚えのある携帯電話が入っていた。会社の同僚、佐久間のだ。同梱のメモ用紙にはこう書かれていた。

「“今日中に電話が欲しい”と留守電に入っていたので、取り急ぎ、バイク便で届けさせます」


【終】



‐『電話』その2‐


湖に携帯電話を投げ入れた。水面に波紋を描きながら沈んでゆく携帯は、やがて、光すら届かぬ深き湖底へと達し、携帯電話であるにも関わらず“コテイ”電話と呼ばれるのだろう。

という駄洒落を実践してみたい…勿論、他人の携帯電話で。


【終】。


〜編集後記〜

最高気温が10℃を下回ると、脳ミソがシャーベット状になります。