話題:突発的文章・物語・詩
【或る日の理系の人の日記】
最上部に位置し、約80%がタンパク質で構成されている高分子化合物の形状における曲線割合を増やすべくシステイン結合の解除および再結合を試みるも、どうやら私の場合は水素結合の力作用が強い性質らしく、残念ながらこの度の高分子化合物の形状変化実験は成功とは言い難い結果に終わったのです。
《文系の人の解説》
初夏の爽やかな風に誘われたのでせうか…。貴方は、風に揺れるその髪に緩やかなウェーブを施したかった…。ところが、貴方の髪は非常にパーマネントの掛かりにくい性質を持っていて、思っていたような髪型とはならなかった。
頑なな心に頑なな髪の毛。
失意の夏は、ただただ向日葵が風に揺れているばかり…。
《オカマの人の解説》
あらイヤだ。パーマが上手くかからなかったのネ。ね、アンタもしかしてナウいパーマ屋行ったんじゃない?プラズマ美容師とか居るみたいな。…えっ、プラズマじゃなくてカリスマ?…んん、もう、そんな細かい事はどうだっていいの。
耳の穴かっぽじってよーく聴いてたもれ♪いい?大事なのは髪の毛の性質じゃなくて、パーマ機なのよ。ほら、今時のパーマ機って変に気取ったパネルヒーターみたいなやつじゃない。アタシ思うに、あれがダメなんじゃないかしらん。
やっぱり、昔みたいな…何て言うの?…お米炊くみたいなやつ…そうそう、お釜!あの、頭全部突っ込むオカマ型のパーマ機、あれでパーマあてるべきだったのよ。次はオカマ型のパーマ機使ってる店に行く事をオススメするわ。
ん……ちょっと待って……
もしかして、“オカマのパーマ機”って言わせたくてアタシの事呼んだ?
ああ…その顔!
絶対そうだわよ!
もう…ほんと失礼しちゃうわ♪
【終わり】。
夏は…何かがちょっとおかしくなる…そんな季節。