話題:まさか!


今月10日、イタリア芸術庁は《モナリザの微笑》の姉妹作品である《モナリザの苦笑》の存在を確認した事を発表した。

【ベネチア水中美術館】の主任学芸員 クワトロ・ピザーラ氏が、イタリアの有名な祭りである【ピノキオ祭り】の蚤の市で掘り出し物を物色していた際、《モナリザの微笑》に酷似した絵画が出品されているのを発見。

早速購入して美術館へ持ち帰り、炭素14法の1万倍の精度を持つと言われる炭素140000法を用いて年代を測定したところ、この絵画がレオナルド・ダ・ヴィンチと同時代に描かれている事が判った。

この報告を受け、にわかに注目を集め出したのが、長らく偽書とされアカデミズムから徹底的に無視され続けてきた中世イタリアの古文献【完熟トマト文書】である。

完熟トマト文書には、はっきりと「《モナリザの微笑》は連作の一つでありモナリザシリーズは他に4作品ある」と明記されているが、今回の発見は文献の信憑性を裏付けるものであると言えよう。

完熟トマト文書によれば《モナリザの微笑シリーズ》他の4作品のタイトルはそれぞれ、《モナリザの苦笑》《モナリザの失笑》《モナリザの爆笑》《モナリザの嘲笑》とされている。

更に文書は、このモナリザシリーズ5作品を全て集めて一直線に列べると“モナリザ・ストレートフラッシュ”が完成し、失われた古代の星座【モナリ座】が夜空に甦ると伝えているが…果たして真相やいかに?

我々としては残り4枚の発見を期待したいところである。

なお、世紀の大発見をしたピザーラ学芸員は、絵画の購入代金を経費扱いにして貰おうとイタリア芸術庁に領収書を提出したが、「領収書の宛名が“上様”では駄目です」と経理に領収書を突き返されたらしい。

それでもピザーラ氏は、特に落ち込む様子もなく「見つけたのがピノキオ祭だけに、鼻高々な気持ちです」と周囲に語った。


―ほらふき日報イタリア特派員 グレコ・ローマン記者筆―。