話題:創作小説

第1話『ヒーローインタビュー』。


放送席放送席、今日のヒーローは…スッポンが指に食いついているにも関わらず、見事、9回を3安打無失点に抑え、今期初の完封勝利を納めた丸大ハムファイターズのポケットティッシュ王子ことサイトウ投手。それから、アナコンダに体を締め付けられながら3打席連続ホームランを放った主砲の中田羊羽選手で―す! 先ずはサイトウさん、見事な完封勝利でした。今のお気持ちは!?

サイトウ『指が痛いです』

ですよねぇ―。しかし、スッポンを指にぶら下げながらのピッチング、投げにくくなかったですか?

サイトウ『いえ、指にスッポンがぶら下がっている事で、逆に重心が安定して、結果的に良いバランスで投げられたと思います』

なるほど。それでは最後にファンの皆様に向けて力強いメッセージをお願いします!!

サイトウ『はい。え〜…僕が今日みたいにスッポンをぶら下げていいピッチングをすれば優勝の可能性も高くなると思うんでね、どうか!応援の方!よろしくおにぇぎゃっしっしゃー!』

最後は思いっ切り噛んでしまったサイトウ投手でした(笑)

サイトウ『むしろ、僕の方が噛まれてるんですけどね』

続いてはアナコンダに体をグルグル巻きにされてのホームラン3本、見事なスラッガーぶりを発揮した4番の中田選手で―す!

先ずは今のお気持ちを聞かせて下さい。

中田『苦しいです』

ですよねぇ…で、中田さん、大蛇に体を締め付けられながらのバッティング…打ちにくくなかったですか?

中田『いえ、逆に脇が締まってコンパクトにバットを出す事が出来て、それが良い結果に繋がったと思います』

なるほど。これでホームラン王のタイトルも見えてきましたが…

中田『いえ、自分の事よりもね…やっぱりチームが優勝する事の方が大蛇…いや、大事なんでね…貢献出来るよう頑張っていきますんで、ファンの方、応援の方よろしくお願いしま―す!』

中田選手による見事な締めの言葉いただきました。

中田『むしろ、私の方が絞められてるんですけどね』

以上、ヒーローインタビューをお届け致しました〜♪



第2話『哀しみのウルトラマンショー』。


スーパーの駐車場に造られた特設ステージでウルトラマンショーが行われた。

ウルトラマンの必殺技はもちろんスペシウム光線だけれども、ウルトラマンショーは生身のステージ、スペシウム光線なんて無理な話だ。

仕方なく新しい必殺技が用意された。

ステージ本番。

ウルトラマンが新必殺技【はたき込み】で怪獣を倒すのを見たチビッ子たちは心の底からガッカリした。

哀しみに包まれているチビッ子たちの姿を見たウルトラマンも、ステージの上で酷く落ち込み、自分を責めている。

そんなチビッ子たちとウルトラマンの真ん中で、怪獣はどうしていいのか判らず、ただただ途方にくれていた。

青い服の警備員が、駐車場に放置された買い物カートをカラカラカラと押しながら通りすぎ、ウルトラマンショーは閉幕となった…。



《第3話第4話は追記からどうぞ♪》

 
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