話題:妄想を語ろう
 

実存主義のビル群も深夜ともなれば月光の夢想主義に照らされて、歩く人々は皆、小さなプラトンとなる。

この世のクシャミの99%は真実のクシャミだけれども、1%は虚構のクシャミで、そのクシャミはこうである…

『フィッッッックション!!』

フィクションとはフィクションと云う名のノンフィクションに過ぎなく、ノンフィクションもまた神々の造り出したフィクションに過ぎない。

クシャミのフィクション。

さあ、躊躇わずにいま貴方の頭の中にある言葉を云うのです。

そう…

“フィクション大魔王”…と。


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部活と駄洒落が両立し、学業と詩も両立するならば、駄洒落と詩も両立するに違いない…そんな狙いで書いてみました(・ω・`=)ゞ

――オマケの替え詩―

西条八十『僕の帽子』

【元詩】

--母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?

ええ、夏碓井から霧積へ行くみちで、

渓谷へ落としたあの麦稈帽子ですよ。

--母さん、あれは好きな帽子でしたよ。

僕はあのとき、ずいぶんくやしかった。

だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。

--母さん、あのとき、向うから若い薬売が来ましたっけね。

紺の脚絆に手甲をした---。

そして拾はうとしてずいぶん骨折ってくれましたっけね。

だけどとうとう駄目だった。

なにしろ深い渓谷で、それに草が背丈ぐらい伸びていたんですもの。

--母さん、本当にあの帽子どうなったでせう?

そのとき傍に咲いていた車百合の花は、もうとうに枯れちゃつたでせう ね。

そして、秋には、灰色の霧があの丘をこめ、

あの帽子の下で毎晩きりぎりすが鳴いたも知れませんよ。

--母さん、そして、きっと今頃は、--今夜あたりは、

あの渓間に、静かに雪が降りつもっているでせう。

昔、つやつや光った、あの伊太利麦の帽子と、

その裏に僕が書いたY・Sという頭文字を

埋めるように、静かに、寂しく--。


【替え詩】


--母さん、僕のあのヅラ、どうしたでせうね?

ええ、夏、サンリオピューロランドからナムコナンジャタウンへ行くみちで、

渓谷へ落としたあのアデランスのヅラですよ。

--母さん、あれはとても好きな七三分けのヅラでしたよ。

僕はあのとき、ずいぶん恥ずかしかった。

だけど、いきなり突風が吹いてきて、七三分けが一九分けになったもんだから。

--母さん、あのとき、向うから宅八朗が来ましたっけね。

おたくファッションにマジックハンドを持った---。

そして、拾はうとしてずいぶん骨折ってくれましたっけね。

だけどとうとう駄目だった。

なにしろマジックハンドが届かないくらい深い渓谷で、それに草が草刈正雄の背丈ぐらい伸びていたんですもの。

--母さん、本当にあの最高級のヅラどうなったでせう?

そのとき傍に立っていた名横綱の貴乃花は、もうとうに痩せちゃつたでせう ね。

そして、秋には、すかしっ屁や握りっ屁が深い霧となってあの丘をこめ、

あの七三分けのヅラの下で毎晩ヒバゴンが鳴いたも知れませんよ。

--母さん、そして、きっと今頃は、--今夜あたりは、

あの渓間に、静かに雪見だいふくが降りつもっているでせう。

昔、つやつや光った、あのオーダーメイドのヅラと、

その裏に僕が書いた(;¬_¬)という顔文字を

埋めるように、静かに、寂しく、汚れなく、毛ガニなく、毛がもう無く--。


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母さん、西条八十は好きな詩人でしたよ…

【おしまい♪】。