[注]
最初にアップした後、一カ所の書きミスを発見しましたので、その部分を訂正しておきました。
既に読んで下さっていた方には、大変失礼をば致しましたm(_ _)m
それでは本文に参りましょう。
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自販機でジュースを買う際に生憎と財布に十円玉が無い場合‥あると思います。
そんな時に私たちは、謹んで百円玉を二枚、自販機の硬貨投入口に入れる訳なんですけれども‥
問題は、お釣りが出て来る時です。
一般的な百二十円の自販機の場合、お釣りは八十円。通常であれば、五十円玉が一枚と十円玉が三枚出て来る事になります。
ところがです‥
特定の硬貨を切らすと云う行為は何も人間だけに許された特権ではありませんで、此方と同様に自販機側でも五十円玉の硬貨を切らしている場合があるのです。
俗に云う“自販機版・ブルータスお前もか!”状態ですね。
そして‥人間と自販機が共に“硬貨を切らす”と云うシンクロニシティの中で接触を果たすと、その化学反応の結果として、お釣りの八十円が全て十円玉硬貨で登場する事とあいなるのですが‥
この時、購入を終え、返却レバーを下げてからお釣りの硬貨が出て来るまでのほんの僅かな時間に私は“ある種の予感めいた物”を感じる事が多いのです。
((@_@)あ、こいつ‥全部十円玉で出す気だな!)
恐らくは、自販機が自分の中で五十円玉を探すのに手間取るせいで、極めて短時間ながら、そこに“通常より時間が掛かる”と云うタイムラグが発生するのだと思われます。
但し、中にはタイムラグを持たない自販機もあって、それは当然、通常と同じタイミングで硬貨が出て来る訳ですが、それでも、最初の硬貨が吐き出される音で察知出来る様な気がするのです。
お釣りの硬貨の最初の一枚が、硬貨返却口に落ちる時の音が‥何と云いますか‥
五十円玉の場合は(はい、どうぞ♪)と丁寧な感じであるのに対し、十円玉は(ほらよっ!)と自販機が少し焦ってぶっきらぼうになっているように思えてなりません。
そして、ブルータスは八つの十円玉を一枚一枚吐き出すのですが‥次から次へと銅貨が返却口に出てくるさまは、アニメ【ヤッターマン】でビックリドッキリメカの小メカが無数に出現する場面に何処か通ずる物があるようにも思います。
つまり、何が云いたいのかと申しますと‥
この、最後の十円玉が出てくる迄の時間が非常にもどかしい、と。まあ、そういう事なのです。
ですから、この記事は本来‥
『自販機で、お釣りが全部十円玉で出てくるパターンってもどかしいよね』
句読点込みの三十二文字で済む話なのです。
ですが、テーマが“もどかしさ”でありますので、此処はやはり、敢えて書き方も“もどかしく”してみた訳です。
更に話をもどかしくさせて頂くならば、このブルータス自販機が持つ“もどかしさ”は、まだ此処では終わりません。