話題:詩


その物語の始まりを私は知りません。

その物語の途中、どのような悲しみや苦しみや苦難があったのかも、私は知りません。

しかし私は、

その物語の結末だけはちゃんと知っているのです。

それはこうです‥。


『数々の困難を乗り越えた皆は、その後、いつまでも幸せに暮らしました‥』

そして、

“その物語”とは、私の知る“全ての物語”の事なのです。


全ての物語は、このように終わるべきだと私は思うのです。

もし、悲しい終わり方の物語も必要だと云うならば、それは、例え描かれずとも、その先に必ず“あの幸せな終わり方”が待っていなければなりません。


全ての作者は、

全ての作者は、


それがどれほど、困難で難解なストーリーであろうとも、ただひたすらにそれを目指し、例え己の身が滅しようとも【あの幸せなたった一つの結末】に辿り着かなくてはいけないのです。


『そして皆は、いつまでも幸せに暮らしました…』


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この物語は、天へ向け、送信するものです。