一体全体、夢とは何なのだろうと思う。

まあ‥フロイト的な心理解釈を含む脳科学や、スピリチュアルなど様々な観点からの解釈があろうかとは思うのだが‥それはさて置き、夢の持つ面白さの一つに【二人の自分の存分】があるような気がする。

【二人の自分】とは【夢の中での自分】と【夢から醒めた後の自分】である。

勿論、往々にして此の二人の自分は、思考や行動に置いて一致をみる事が多い訳だが、

時として、夢の中の自分が、現実の自分からは全く思いも拠らぬ考えに基づいて行動したりする場合があるのが面白い。

同じ自分でありながら、全く別の二人でもある訳だ。

では、くどくどと前置きが長くなるのも何なので、それを踏まえた上で昨晩の恐らくは夜の深いところで見た夢の話をしよう‥。

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出だしからディープで申し訳ないが、まず最初のシーンに登場するのは叶姉妹である。

とある退屈なパーティーで、辟易としながら窓の外の景色を眺めていた私に叶姉妹の妹・叶美香さんが近付いて来た。
『あのぅ‥もし‥トキノ伯爵でいらっしゃいますか?』

何と云う事!私は夢の中でも伯爵であった。夢から醒めた後、そこは少し恥ずかしかった。

「はい、私がトキノです」

『わたくし、叶美香と申します』

「ええ、ええ‥勿論存じ上げております。お目にかかれて光栄です」

『とんでもありませんわ、此方こそ嬉しく思います…(後ろを振り返って)お姉さまお姉さま、やはりトキノ伯爵でらしたようですわ』

すると今度は、美香さんの背後から叶姉妹の姉・叶恭子さんが姿を現した‥。

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