14/10/07 21:50
ジュール・ビアンキ


強い雨の中をセーフティーカーの後ろでスタートしたF1日本GP
開始前、実に衝撃的なニュースが駆け巡った。
セバスチャン・ベッテルの、今期限りでのレッドブルレーシング離脱。
他にもいろいろ。
スタート二周目
セーフティーカーの後ろで、各車が続々と一度目のホームストレートに進入。
セーフティーカーの先導中は、各車は隊列を維持し、追い抜き行為は禁止されている。
セーフティーカーは市販車なので、F1マシンほどのポテンシャルは、当たり前だがない。
そのセーフティーカーの後ろでは、F1マシンが巻き上げる水柱で、先頭の車以外は、ほぼ前が見えない状態。
開始二周目
視界の悪さや、路面状況の悪化などから、レース管理者は、レースの一時中断を決断。
各車がピットレーンに入り、レース再開を待つ。
再びレースが再開され、雨にも関わらず、中々スリリングなレースが展開されていく。
レース終盤。
ルイス・ハミルトンがレースをリードし、フィニッシュするだろうと誰もが予想した時、ターン7でザウバーのエリドリアン・スーティルがクラッシュ、ドライバーに怪我はなく、レースはイエローフラッグが振られ、再びセーフティーカーが導入。
スーティルの車の撤去のためだ。
と誰もが思った。
だが、そこまで大破はしていないスーティルのマシンを撤去するのには、あまりに時間が長い。
スーティルの事故現場が撮される。
よく見ると、画面の奥
スーティルの車を撤去するはずの重機の奥に、もう一台挟まるように大破している。
マルシャのマシン。
ジュール・ビアンキだった。
フェラーリの育成ドライバーであり、フェラーリエンジンを搭載すりマルシャにレギュラードライバーとして移籍。
まだまだF1ではルーキードライバーだが、経験豊富な小林可夢偉のケータハムや、時には中位クラスのマシンとも戦えるくらいのセンスを持つ、優秀なドライバーだった。
スーティルがクラッシュした後、ザウバーのマシンを撤去しに現れた重機。
そこに翌周に同じターン7でスピンしたビアンキが突っ込んだのだった。
彼はすぐに救急搬送されたが、頭部に重大な疾患があり、危篤状態だと言う。
レース後、全てのドライバーが
「今日はレースの事なんてどうでもいい」
と語り。
現役で世界最速ドライバーと言われ、トップチームのフェラーリに所属している、フェルナンド・アロンソをはじめとして、多くのドライバーが、彼の病院に駆けつけたそうだ。
ビアンキよ、どうか無事でありますように。

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