それは母の言葉だったか


それとも父の言葉であったか……



上級貴族の括りに甘んじることなく
その頂点を目指し維持する
誇り高き朽木家の継承者として

常に 誰かが 私に語り続けし言葉



花は桜が第一だと

死神(ひと)は潔いのが一番だと……






信じて疑わなかった


疑ってはならぬ教えであった





花こそ潔く



死神(ひと)こそ

たとえ敗北を感じようとも

逃げず 諦めず 投げ捨てず
己と闘うべきだなどと――――





疑ってはいなかった


ただ、知っていた







斬魄刀は魂の姿見


我が刃は桜

花で最も美しく



「散れ 千本桜」


潔く――――…