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筆名が変わります 15/09/30 23:46 こんばんは。お久しぶりです。 突然ですが、この度紫都音は筆名を変更して、本名の西田唯で詠んでいくことに決めました。紫都音なんて誰も読めないし!笑 今後は西田唯として、リアルの歌会を中心に活動していきたいと思っていますので、みなさんこれからもよろしくお願いいたします。 呼び名としては、今まで通りでもいいですし、好きな風に呼んでもらってかまいません。これからも仲良くしてください! 以下は名前を変えるに至った経緯をつらつらと書いておりますが、つまらないので別に読まなくても大丈夫です。笑 紫都音という名前は、わたしが生まれる前に父がわたしに付けようとしていた名前でした。 母はわたしを産む前に二度流産を経験しているので、もしかしたらわたしではなく、いたかもしれない二人の姉のどちらかの名前だったのかもしれません。 短歌を始めたころ、私はたしか中学生で、教室という所が肌に合わず、辛い現実を過ごしていました。 紫都音は、本当に本当に現実が辛くて、現実には生まれてこなかったからこそ、夢の中で生きるために私の中で生まれた、現実の私とは別の人でした。 高校生の頃だったと思うのですが、「リアルタイム」という形態のウェブページ?が流行って、書きためた短歌をそこで公表し始めました。公表というほどのものではないですが、紫都音という名前を初めて表に出し始めたのはその頃です。 それからブログを作って、夜ぷちに投稿し始めました。大学に入学する頃にはツイッターが流行り始めて、なんとなく作ってみました。4年生になってやっと神戸大学に短歌会ができて、入会して、大阪短歌チョップがあって、文フリに行って、わたしは短歌関連の人と出会うことが多くなってきました。 そこでやっと気付かされたこと。 「紫都音」ってまずみんな読めないよね。笑 それにみんな上の名前があって羨ましい、とも思いました。でも紫都音ってただでさえ画数多いし、字面が渋くて(渋くない?渋いよね?)どうしたってかっこいい名字が思い浮かびませんでした。 それと同時に、短歌な方々と仲良くさせていただくことで、現実のわたしと紫都音の間が曖昧になってきました。 そして、夢のようなネットの世界と現実の世界が混ざってきて、教室からも解放されて、現実の世界が辛くなくなってくると、紫都音はいなくなってしまいました。 こうなってくると、とにかく紫都音という名前を使うわけにはいかなくなってしまいます。紫都音というのはわたしの別名ではなくて、わたしとは全く別の存在だったわけですから。 短歌用のわたしの別名として他の名前を考えるにしても、みんなみたいにかっこいい名前は思い浮かばない。 どうしよう、どうしようと思っていたときに、何人かから本名をいい名前だと言っていただきました。調べてみると、「唯」という字には「ひとつであるがゆえに全てであり、すなわち宇宙である」みたいな意味があることを知りました。 うん、わたしの名前、悪くないんじゃない? というわけで、嘘のことも本当のことも詠みづらくなるかもしれませんが、これからは現実のわたしとして、短歌や現実に向き合っていきたいと思っています。 ここまで読んだ人いるのかな?笑 読んでくれてありがとうございます。 これからもよろしくお願いします。
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8月9月10月11月12月1月のうたの日 15/02/17 23:14 お父さんわたしオトナになりましたおっぱいの下あせもがかゆい/『おっぱい』 ブラジャーが選ばれたあと店員がMのパンツを機械的に出す/『パンツ』 中元の箱は青くて平たくてかさばるだけで捨てられてゆく/『箱』 トイレットペーパーが切れスーパーが開いてないときうちに来る人/『トイレ』 どうやって別れ話を切り出そう三時前から暮れなずむ街/『暮』 5ページで筆者が変わりばあちゃんが完成させた「くさばなノート」/『草』
急にキスした罰としてマシュマロを煩悩の数だけ食べなさい/『悩』
見下ろせば色とりどりに咲く傘が淀みなく流れる交差点/『渋谷』 ソラちゃんの吸って吐いてを3人でもう7分も見守っている/『呼吸』 田野さんと飼育委員を二年した金魚ばかりが大きくなった/『池』
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11/5~2/17の短歌 15/02/17 23:07 ついたてを挟んで向かい合う人の箸を持つ手の爪がピカピカ 坊や、かき氷はいかが?200円追加で幸せかけ放題よ ゴジラとか巨神兵とか東京に現れてもぼくを探さないで UFOにさらわれちゃった恋人の手紙が届き眠れない夜 いいかげんぼくをさらってくれUFO地球はちょっと狭すぎるんだ みなよい子テレビは明るい部屋で見て毎日パンツを履き替えている 誕生日ケーキのチョコのプレートの裏に余計なことを書きたい みそ汁を飲み干せなくて今日がまだ始まることを渋る土曜日 年賀状毎年送るからきみも送ってそれでもう会わないで 元旦の空気が肌にはりついて起きた時間を朝とする朝 世の中のベッドが全部ハンモックなら干す手間もないのになのに 「高」と「低」しかないこたつに阻まれた世界の果てにポカリの甘み ゆびきりげんまん嘘ついたのでさあ、今夜針千本を順番に飲む 「神さまとはぐれちゃった」と泣きじゃくる子の手を握ることもできずに 見られたい見られたくない好かれたい好かれたくない壊したくない たこ焼きにキャベツの芯を紛れさせもう誰からも好かれたくない わたしたち他人だよねと笑い合い決意としてのおやすみなさい ネックレスが奇跡のようにからまって熱いうなじにあなたが触れる
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10/6 ~10/12の短歌 14/11/05 00:25 雨音は彼の名前に聞こえない眠れないんだ許してよもう ねぇ、すごくエッチなことを考えていれば眠たくなるってほんと? キッチンでメロンを立ったまま食べる風がごんごん言う1時半 せめてもの優しさとしてあのキスが初めてだとは言ってあげない 前髪を切ってあげるよほら早くハサミちょうだいペン立てにある 歌が世界を救うっていうガセネタがすっぱぬかれる十二月号 麻婆豆腐とカレーは同じ匂いだときみが言うからそうなのだろう ヒラギノ角ゴシック体の「露」の字をモザイクとして使ってもよい 七度目の紅茶中毒患ってあなたの顔はいちごショートだ シャンプーのにおいがきつく肺だけじゃなく心臓にまで届く夜 「ことばへの反逆罪で死刑です」早く亡命しろよとこころ 年賀状毎年送るからきみも送ってそれでもう会わないで ちょっとだけ機嫌が悪いようなのでいつものミルクティー茶葉2倍 ざくざくときみに言葉を打ちつける パンジェンシーはこんなに優しい 22歳以下と決められ美しいオフィスの女子トイレがからっぽ スカートで見えないけれどタイツには下がってこない工夫があります どちらかが正しいなんて思えずに腹減らずとも戦ができぬ イヤホンのLとRを間違えてちょっと見上げた空が灰色
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台風の目を描きながら 14/10/14 20:59 真っ暗で寝てるふりするワンルームそっと抜け出し始発に乗って
夜開けた牛乳にもう未練なし未練なし未練なし未練なし
ガラガラと大きな音を立ててひくスーツケースの半分は空 それぞれの事情によって一列に人々並ぶエスカレーター 朝もやの中神戸から逃げる人に駅員さんはちゃんと優しい 5号車の2番C席通路側もう眠れずに手持ちブタさん 頼むから「温泉豆腐食べたくて帰ってきた」で許してよママ キャンパスのルーズリーフに台風の目を描きながら三原を過ぎる 記憶ではいつも曇りの小倉駅外すことなく今日も灰色 ねえさまが帰ってきたぞ熱烈にミミが足音バタバタさせて 「それじゃあ」と連れてこられた祖母宅でハイビスカスは秋に咲く花 顔も名も知らない祖父に手を合わせお供物の柿が剥かれる iPhoneを車につなぎ16のリズムで帰る風が吹いてる からあげとスパゲッティの「ごちそう」に温泉豆腐「アイスもあるよ」 我が家にもハロウィンは来るばあちゃんが今朝くりぬいたジャッコランタン じいちゃんがおならをすればばあちゃんがほいと応えてミミがなくワン 台風が秋を連れ去り水色が冷たい朝のコーンポタージュ 簡単に日本縦断してみせていらない土産ばかり置いてく じいちゃんは与えたがりだ新聞も南蛮漬けもお茶もコーラも 「ばあちゃんの形見にしい」とネックレス手渡しながらちょっと笑った ※16のリズムで:andymori「16」の歌詞より。アルバム「ファンファーレと熱狂」収録曲
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