話題:妄想を語ろう

白くなだらかな長椅子

広いバスルームに鎮座している。

横たわる人間

湯で丁寧に
半魚人のヌメリを取るカルエゴ

彼女の纏う布

その薄い布

裾を床にタラリと落とす。

湯の勢いに揺れ 如何にも頼りなく見える

黙々とヌメリに向き合うカルエゴ

(匂い‥流石に頑固だな。取れない)

首から下テラテラ輝くヌメリが悩ましい

(うーむ、、取れないな‥)

流れる湯は絶え間なく

素肌のヌメリや死臭を熱心に取り払う。

(この不快な匂いだけは‥)

指先、ひとつひとつ

肌に不純物が残らない様丁寧に洗う。


｢‥よし、綺麗になった｣

不快な臭いは一切ない

｢‥む。｣

不快な臭いはなくなり

旨そうな人間だけが此処に存在している

ゴクリ

反射的に喉を鳴らすカルエゴ

無防備な ご馳走