話題:妄想を語ろう
「何故お前は白石とばかり行動するんだ」


突然、背後から声を掛けられ息が止まる

「何故って‥気が楽だから、かな」


「‥気が楽か」


数週間行動を共にしているけど、尾形さんは何を考えているのか‥正直よく分からない。


彼女の言葉を聞き

暫く黙っていた尾形

「食事に行こう」


「白石さんも誘って良いですか」


「‥何故反射的に」

「え?何食事行くの」

白石、素早い反応


「あ!一緒にどう‥」

「いや、二人で行くから遠慮してくれ」

「やだっ!俺お邪魔虫だったかしら」


ニヤリと笑うと

尾形に向け
小さく手を振る


「白石さん行かないの?」


「諦めろ」


肩に手を置き

そのままグイグイ
店へと移動する尾形

彼女の
緊張が解けるまで


(白石の横で笑うお前を見ると‥)


どうにも許し難い
感情が沸き起こる


「確か、好き嫌いは無かったな」


たんまり喰えよ

取り敢えず


腹を満たし
満足した笑顔がみたい

(なにをやっているんだろうな‥俺は)


そんな単純な笑顔でさえも　切望する