entry title:
家に住み着くもの
文才ないから、怖くなかったらごめんなさい｡
前に住んでた借家の話です｡
私は身体が弱いのかすぐ病気になったりするので、いつも家にいたんだ｡
持病が悪化するから、いつも家に一人｡
その家は二階建ての3LDKで、引越しの時にリビングの天井に御札っぽいのが張ってあったんだ｡
引っ越してきた当時は子供だったから
｢何？この邪魔くさいステッカー？｣
って、お兄ちゃんと一緒にガリガリ剥がしちゃったんです｡
今思えば、その張ってあった天井ってね｡
二階の私の部屋だったの｡
引越して、一ヶ月位してからかな｡
私の部屋のテレビが点いたり消えたりっていう事が、起こり始めたんだ｡
夜中になると、お爺さんと男の子が出るようになった｡
でも、無害だったから気にしてなかったんだ｡
ただ
ジーッ
っと、恨めしそうに見てるだけ｡
そのうち見えなくなったんですが、一年位してからかな｡
今度は、顔が灰色の男の子が出るようになった｡
その子は黒目が異常に大きくて、口が半開きで、扉から顔を半分出して見てくるの｡
時々
ニヤァ
と、しながら気が狂ったみたいに凄い速さでドアを開け閉めして、走って逃げるの｡
鬼ごっこみたいに、気づいたら台所にいたりした｡
台所のドアの前で、こっちを見て口元が笑ってた｡
そんな毎日が続いてた心労からか、高校に入ってから私は身体がもっと弱っていってました｡
そして、いつからか分からないけど、私の部屋には女の子がいたんです｡
その子は肩から少し長めの黒髪で、少し可愛らしい印象でした｡
それにその子は、あの男の子程は怖くはなかった｡
不思議ですよね｡
怖くないなんて｡
あの家で十年耐えて過ごしてきたからか、私の感覚はおかしかったんだと思います｡
新しい家を建てて引越してから、だんだん前の家が恐ろしくなりました｡
入った人の感覚を狂わして、家に居させようとする何かがあったとしか、私には思えない所でした｡
新しい家に引っ越して、何もかも新鮮で病状も落ち着いて｡
今では
｢無理な運動をしなければ大丈夫なくらい、回復した｡｣
と、掛かりつけの先生に言われた時は嬉しかったです｡
でも、それから一週間後に夢を見ました｡
前の暗い家の中で、私と女の子がいて｡
女の子が
｢どこにいくの？」
って聞いてきて、私が必死で走って今の家に逃げる夢でした｡
その次も、いつ位だったかまた夢を見ました｡
同じように走って今の家に行く夢でした｡
でも今度は、女の子がこっちを向いて
｢見つけた｡」
と笑っていました｡
その次は
｢入れて｡」
新しい家に入って、もうすぐ二年経ちます｡
あの夢は今は見ません｡
それでも、あの家の前を通る気にはなりません｡
一つ心配な事は、その借家に新しい家族が住んでる事です｡
画像を見る
category:
夜トイレに行けなくなる怖い画像や動画
