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シンデレラ

あみだくじで配役を決めました
微妙に妙受けです

シンデレラ…猿飛あやめ
義母…山崎退
長女…桂小太郎
次女…坂田銀時
魔法使い…志村妙
王子…高杉晋助
ナレーター…沖田総悟







むかーしむかし、シンデレラは義母や義姉にいじめられながらもなんやかんやで王子様と結婚して幸せになりやした。終わり。

『…ちょっと待てェェ!いい加減にもほどがあるだろ!まだ誰も出てねーじゃん!始まって数秒しか経ってねーじゃん!トイレにも行けねーだろォォ!』
「おい新八うるせェぞ。お前こっちグループじゃないだろが」

そうでさァ。せっかく人がさっさと終わらせて帰ろうとしてんのに。

『そっちにまともなツッコミ役がいないから言ってんでしょ!?与えられた仕事はきちんとやれ!』

はいはい分かりやした。
えー、むかしむかしあるところに、心優しい女の子がいやした。その女の子は義理の母や姉たちにシンデレラと呼ばれ、毎日仕事を押し付けられいじめられながら暮らしていやした。

「えーっと…ちょ、ちょっとシンデレラ!私のドレスを洗っておきなさい!」
「はあ?なんで私が命令されなきゃいけないのかしら。私に命令していいのは銀さんだけだから。他の人なんて視界にすら入らないから。ドレスくらい自分で洗いなさいよ。さあ銀さん!なんなりと命令して!」
「こいつのどこが心優しい女の子だ!ただのドMじゃねェか!しかも今劇中だろうが何銀さんとか言ってんだ」
「そう!そうよ!もっと罵って!」
「時に銀と、いや、妹。あなたも言葉使いが悪くてよ。女子がそのような言葉使いをしてはいけませんわ」
「お前の言葉使いもどこのお蝶夫人だよ!っていうか何で俺がこいつの妹なんだ!こんな姉グレるわ!」
「何だ、不満か?」
「不満ありまくりだこのやろー」
「まあまあ銀さ、じゃないや妹、あみだくじなんだから仕方な」
「ザキの子供ってなァもっと気に入らねェ」
「ええー!」



まあ、そんなこんなで、ある時王子様が舞踏会を開くことになり、姉妹も招待されやした。

「めんどくせェ。ヅラだけ行ってこいよ」
「ヅラではありません、お姉様ですわ。それに妹、舞踏会へ行けばただ飯をいただけるかもしれませんわよ」
「何!?じゃあ行くわ。おいシンデレラ、着るもん用意しといて」
「銀さんのお望みならいくらでも承るわ。その代わり私も連れていきなさいよ!他の女が銀さんに近づこうものならこの手裏剣で一刺しよ」
「もう完全にお前シンデレラじゃねェな。いつものドM忍者だわ。お前みたいな危険なやつ連れていけるわけねェだろ」
「シンデレラは家の掃除でもしておきなさい(劇でも出番少な!)」



さて、いよいよ舞踏会の日になり、義母や姉妹たちは出掛けていきやした。

「こうしている間にも銀さんに悪い虫が寄ってくるんだわ…」

一人残されたシンデレラは、なんとか脱出しようと試みましたが、義妹の厳重な施錠により不可能でした。

「なんとかならないものかしら」
「それなら力を貸してあげましょうか」

シンデレラが悩んでいるところに現れたのは魔法使いでした。

「あなたを舞踏会に連れていってあげるわ」
「お妙さん!ふ、ふん、私はあなたの力なんて借りないわよ」
「ほんとにあなた役を演じる気ないのね。…まあいいわ、とにかく、あなたを舞踏会に連れていくのが私の役目なの。カボチャを一つ持ってきなさい」
「だからお妙さんには頼らないって」
「こちとら月9録画し忘れたから急いどるんじゃさっさと持ってこいや」
「わ、わかったわよ!」

シンデレラはしぶしぶ台所からカボチャを持ってきやした。
それと姐さん、この後シンデレラメンバーで打ち上げあるそうなんで帰れませんよ。

「そうなの?でも月9には変えられないわ。ドラマ終わってからの途中参加って言っておいてくれます?」

わかりやした。なら10時頃迎えに行きやす。

「ありがとうございます」
『おい、話がずれすぎてんじゃねーの沖田君』

ああ、すいやせん。義妹さんもわざわざ嫉妬ご苦労さまでさァ。
じゃあ姐さん続けてください。

「えーと、どうするんだったかしら。ピーリカピピララポポリナペーペルト!」

姐さん、呪文違いやす。
ところがカボチャは突然光に包まれ、一瞬にして真っ黒の炭にになりやした。

「さぁシンデレラ、これに乗っていってらっしゃい!」
「ねえお妙さんあなたそれボケてるの?もしかして素なの?この炭のどこをどうしたら舞踏会に行けると言うのかしら」
「あら、シンデレラのくせに不満?」
「不満も何もあなた食べ物を一つ土に返しただけじゃないのよ!」
「しょうがないわね。私も急いでるし特別よ」

文句を言われて頬を膨らませながら、魔法使いは消えやした。
そして数秒後、玄関の方で派手な金属音が響いた後、再び姿を現しやした。

「さ、もう出入りできるわ」
「玄関の頑丈に定評のある鍵壊したわねお妙さん…まあ出れるなら何でもいいわ」
「そう。あと、ドレスはこれを着なさい。靴はこれね。誰かの部屋からお借りしてきたから」
「やり方は雑だけど色々と助かったわ。ありがとう」
「どういたしまして。じゃあ私はこれで」

そう言うと魔法使いは消えました。
そしてシンデレラはすぐに、元鍵だと思われる金属の残骸を見なかったことにして玄関を出ました。
つづく。

『ええー!?まさかのつづく!?ラストスパートかけろよ!』
「新八、うるさい」
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