2013/7/27 Sat 14:36
許婚とか、ね

話題:みじかいの
まずはキャラの設定から。
五十嵐 翼…両親は冒険家で資金協力の為に堀北家の許婚にされている(本人嫌がってない)。
堀北家と実姉のボロアパートと行ったり来たり。基本女性恐怖症(さゆは平気)。高校生。

堀北 さゆり…茶道の家に生まれた一人っ子。翼の許婚の相手。年は1つ上。
姉御肌な性格で、男女とも平等に扱う。自分に許婚がいる事に対しては、結婚までは自由でしょ?なスタンス。高校生。

滝沢 麗央…翼と同級生。親は警視総監。簡単に言えばボンボンのチャラ男。今時である。
翼との絡みは世の腐な方々の格好の的になるとかならないとか。翼の女性恐怖症の原因を作った。高校生。

以下本文
ほのぼのです。


「さゆ、さゆ。…さゆり!!」
「…うー?」

朝の日差しが眩しい中、私は五十嵐翼の声で起こされた。
そういえば、数日後に御披露目会があるとかで翼はウチに泊まり込んでいたよーな気がする。

「おはよ、おやすみ」

翼が家にいるのは珍しい事ではなく、ちょくちょくある事だ。
なんたって彼は私の許嫁なのだから。
幼い頃からの間柄で遠慮とか気遣いとかは皆無に近い。
だって、私は今眠いのだ。

「ちょっと、さゆ!起きろよ、寝るな寝るな」

翼の焦った声とともに布団が剥ぎ取られて行く。
私は「もー」と言いながら目を開けた。
そこにはジーンズにTシャツ姿の翼が見える。
和服姿も様になるが私はこういうラフな翼の方が好きだった。

「いったい何?寝込みを襲うなんて、この卑怯者!」
「おい、誤解を生むような事言うな。人聞きの悪い…」

私は仏頂面でベッドへ腰掛ける。
翼はため息を吐きながら呆れた顔で此方を見ていた。
「やっと起きたか」と翼の声が聞こえてきそうな顔だ。

「デートしよう」
「…は?」

真顔で翼がそう言う。

「駅裏に新しいクレープ屋が出来たんだ」
「あぁ、そういえばそんな話あったわね」

滝沢麗央も甘いものが好きだが、翼も結構目がない。
見た目は甘いもの苦手そうなのだが、中身は普通の高校生で子供だ。

「1人で行けばいいじゃない?」
「出来るか!!さゆの分はおごるから、な、一緒に行こう」
「仕方ないわねぇ」

私はニヤニヤと笑みを浮かべて言う。
必死な感じが可愛い。
それに私もあのクレープ屋は気になっていたのだ。

「じゃ、支度するからちょっと待っててよ」

そう言って私は翼を部屋から追い出した。




おわり

***
許婚と聞くとどうしてもらんまが頭を過ぎっていくのです…。




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