「はは、やっぱりこりゃあいいもんだな。いちばん手軽かつ気が晴れる」
自分の腕の下でクロードが笑いながらそう言った。額と首筋には汗が光り、その頬は紅潮している。潤んだ瞳は愉快だという感情を隠そうともせず細められていた。
「あんたはどうだ?ちゃんとすっきりしてるかい」
「……さあ」
「おいおい、自分のことだろ。本当へんなとこで抜けてるなあ」
クロードの少し潜んだ笑い声が部屋の中に小さく響く。透き通るような翠色はからかうようにこちらをずっと映していた。
「先生」