・TOV

おっさんほんとはレイヴンじゃなくてシュヴァーンっていうのよお!というのも嘘なんだがね、本当の私などとうの昔に死んでいる。そうそう!シュヴァーンもレイヴンもみんな嘘!ほんとはどこにもいなくてえ、こうして酒を飲み飯を食らうのもままごとのような、「おっさんまたグチャグチャになってんぞ」
(レイヴン)

あなたの全てを愛する自信がありますと言い切った男はいっそ厚かましいくらい整った顔を歪めて笑った。その背中には太陽が輝いている。脅威じみた眩さに網膜は悲鳴を上げていた。「あなたを愛しています」愛だなんて言葉にすら光を与えようとするのが恐ろしい。……ダングレストの薄闇が恋しいわよ。
(フレレイ)

じゃフレンちゃんクイズね、俺様は誰でしょう。レイヴンって答えてくれるでしょ?ああもう即答してよね、迷うようじゃ俺様消えちゃうよ。それとも君は私の方が好きなのか?私に憧れていたんだろう。どちらを選んでもかまわない。君の選択したとおりの俺様になってあげるよ。…ねえ混乱してきたでしょ?
(フレレイ)

「あんたがオレの料理食い続けたらいつかあんたの体の中はオレの愛情でいっぱいになるだろ。そうしたらあんたはもう空っぽじゃなくなっちまうな。ほら食えよ、体ごと作り変えられて別の人間になるんだ。ぶっ飛ぶほどきもちいいぜ」「…なんか抱かれてる気分になるわー」「抱かれてるようなモンだろ」
(ユリレイ)

「君はずいぶんこの男に入れ込んでいるようだが、こいつは真実つまらない男だよ。こんな男に時間を割く必要は一秒たりともないのではないか?」肩を掴むオレの手を制止しながらおっさんはそう言った。「あんた死んだんじゃねーのか」「死人も蘇る時はある。よく知ってるだろう」
(ユリシュヴァ)

「肩こってねーか。揉んでやるよ」「背中流してやろうか」「どこにも行くなよ」これが俺がクレープを振る舞ってからのユーリの様子である。「良かったわねおじさま、ハートの狙い撃ち大成功よ」これはジュディスちゃんの言。嘆きつつ今日もクレープを作る俺。もう明日あたり抱かれるんじゃないかしら。
(ユリレイ)

それを食った瞬間あいつは数分間じっと動かなくなった。人体に有害なモンだとは誰も言ってなかったが、実はやばいモンだったのだろうか。目の前で手をひらひらと振りながらフレンを呼んでみる。そしたらあいつの目が急に据わり、ユーリ、とオレを呼んだ。「僕は君が好きだ」やっぱ不良品だろあのグミ。
(フレユリ/ユナイティアでラブグミ食べたフレン)

「あんま見るなよ」珍しく照れたような様子だったので驚いた。いくらユーリでもこういう場面では恥じらいを持つのか。「今なんか失礼なこと考えてたろ」「至極真っ当なことを考えてるよ」「嘘つけ。…しかしこりゃ、お前以外とは素面じゃできねーな」そう言ってユーリが笑う。喜んでいいのか、それは。
(フレユリ)

天使だなんてとんでもない、彼は魔王だ、それも大魔王!夜の闇に光って僕をみつめる。昔からずっと分かっていた。君は僕の人生のなかでいっとう輝く星だ、たとえ君が自分を二番星だと位置づけようとも。僕がそう思っているのを知っていて彼は笑う。そうして闇へ消えようとする。……君は魔王だよ。
(フレユリ)

フレン「ユーリと僕は二人で一つなんだ 彼が夜の闇の中にいるとき僕はそれを照らす光でなくちゃいけないんだ いつどんなときも彼が隣にいないことが僕は悲しいんだ(号泣大泥酔)」部下A「そうなんですか…(ユーリって誰?)」部下B「おつらいですね…(ユーリって誰??)」
(フレユリ)

「あなたのことを守るわ。命に換えても」何で?って訊いてんのにあいつは返事を返さなかった。あたしとあんたってそんなにたいそうな関係だったっけ?首を捻っているとジュディスはいつもどおりのいやに意味深そうなほほ笑みをあたしに向ける。「そういうふうに決められているの。理屈なんてないのよ」
(リタジュディ)

「ねえリタ。本当の本当にわたしにもリタにもすてきな伴侶が現れなかったら、子供を引き取ってふたりで育てましょう。どちらがおとうさんでもどちらがおかあさんでも構いません。リタならすてきな親になれると思うんです」絶対頷いてやらないけどこういう話する時のエステルの横顔は嫌いじゃない。
(エスリタ)

ソディア「隊長、髪をお切りになられたのですか?その、すごくお似合いです…!!」フレン「ははは、不覚にもワロタ」ソディア「ユーリローウェル!!!出てこい!!!貴様が隊長に2ちゃんを教えたことは分かっているんだぞ!!!!!!」
(コピペネタ)


・TOX2

「にいさん〜ぼく学校ですごい言葉おぼえたんだよ」「本当か!?すごいなルドガーは。ノーベル賞も獲れるぞお」「えっとねー、『深淵を覗くとき、落ちるとあぶないのだ』」「本当だなあ!!落ちるとあぶないなあ!!!お前は天才だ!!!!!!」
(ユリルド)

やめてくれよ嘘ばっかり、兄さんは死んでないよ、ほら今も俺の帰りを待ってる、早く帰ってメシ作らなきゃいけないんだ、ああもしかして兄さんもグルになって俺を騙してるのか?いや兄さんは俺に嘘なんてつかないよな、兄さんはいつも俺に本当のことを教えてくれた、なあ、お前ら知らないだろ、……
(ユリルド)

素晴らしき朝の燦々とした太陽の下に居る女性はあまりに美しく、聡明なふうを隠す気もなく怜悧に目を光らせていた。雷に打たれたように動けなくなる。俺は弟や部下の前では微笑みをぶらさげまともなふりをしているが、本質は無知で冷徹な男だ。それをあの目は暴くのではないかと、心底恐ろしくなった。
(ユリルド/モテモテスーツ分史)


・その他

「俺お前のこと好きかもしんねー」小生から借りた十万を握り締めた帝統はそう呟いてから玄関の扉を閉めた。それから連絡もなく数カ月、ある日札束を持って男は再びうちの引き戸を開けた。「倍にしてきたから返す。あとやっぱお前のこと好きだわ」「小生は心底嫌いですが」「えっマジで?」「…嘘です」
(ヒプマイ/帝幻)

「なあ、げんたろー」本当は『幻太郎』と記すべきだろうがこの男の放つ響きはそう表すのがいっとう的確だと思える。振り返ればその口が次に発する単語の形に開いていた。「か」「ねなら貸しませんよ」先手を打つとあからさまに残念そうな顔をする。登場人物として照らし合わせればあまりに単純すぎて描写のしがいがない男だ。しかし近頃は息抜きに彼を書く際がいちばん筆が乗るので、自分でも少し笑える。
(ヒプマイ/帝幻)

「どうか今夜はここにいてくれないか」「抜け殻になったお前のベッドを見るたび、毎朝胸が焼けるような心地がする」「どうか…私の戯言をお聞き入れください、陛下」あ、これわざと言ってる。そう思った。しかもこいつオレが気づくこと含めて言ってんだ。あんまりにらしくないから正直ちょっと笑えた。
(FF15/ノクイグ)