何が名探偵だクソッタレ!犯人だと言い当てられた俺は事件現場から決死の逃走を遂げ、ボロボロになりながらなんとか町外れまで辿り着いた。ここまで来ればきっと誰も追ってこないだろう。それに逃げる時に探偵の横にいた鈍そうな東洋人の男を斬りつけてやったから、そっちの処置にももたついているはずだ。ああ、最後に見た探偵の間抜けヅラ!思い出すだけでも気分がいい!頭ばっかりこねくり回してるのが悪いんだああいう手合いは。結局いざって時には一歩も動けない馬鹿しかいない!
「やあミスター!キミは考えていることが分かりやすいな。ボクに言いたいことが山ほどあるようだ」
急にどこかから声がした。後ろからだと察した瞬間、そこにいる「誰か」が俺の肩に手を置く。反射的に振り返った直後視界が一瞬白く染まった。次いで激痛が顔中に走る。殴られた、と分かったのは体が地面に倒れ込み腕が妙な方向に曲がったあとだった。このくそ探偵、どうやら達者なのは頭だけじゃなかったらしい。
「奇遇だな、ボクもキミに言いたいことが山ほどある。ああ鼻と腕が折れたようだが幸運だと思ってくれよ。ボクの友を殺しでもしていてみろ、そんな程度じゃ済まなかっただろうね」
「ホームズ、そのあたりでやめておいてください。彼の応急処置をするのは私ですよ」



監督ガイリッチーみたいなノリのホとミ見たいよ〜〜………