シリーズごっちゃ
※オドみぬに恋愛要素あり
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あの世とこの世の境は本来キッパリと別れているはずなのだが、彼女や彼女を前にしていると境界線が曖昧に映り始める。今ここにいるきみがもうあちらの人だとしても、ぼくはすぐに気づくことができるのだろうか。「んー、よく寝た。…あれ。何やってるの」「きみの脈をはかってるんだよ」「…何それ?」
(なるまよ)

『なるほどくん!あたし彼氏ができたんだよね』盛大にすっ転びしこたま頭をぶつけ病院に搬送された成歩堂さんは持ち前の強運により軽傷で済んだが、その顔色はいつまでも冴えない。「いや、べつにいいんだけどね。なんだろうなあ、妹が嫁に行くようなこの…」「成歩堂さん、今日4月1日ですよ」「…あ」
(なるまよ)

「もし真宵がずっと一人だったら、なるほどくん。あの子を頼んでいいかしら」ある日久々に霊媒で呼び出された千尋さんはぼくにそう言って微笑んだ。その笑み、パッと見は優しげに見えるが謎の威圧感が垣間見えていた。「これは所長命令よ」バッサリとそう言い切られたのをよく覚えている。日に日に姉に似てくる彼女を前に、命令の効力も日に日に強まっているのを感じる。
(なるまよ)

「…そうなんだ。おめでと!」お嫁さんに愛想つかされないようにね、と言って笑っているのは、本当にあの真宵ちゃんなのだろうか。こんな態度を取られては嘘だと切り出しにくくなってしまう。そもそもぼくがそうすんなり結婚なんて出来ると思うのか。何のハプニングにも巻き込まれずに、…きみにも告げずに?「真宵さま、なるほどくんからですか?」「うん。あのねー、なるほどくん結婚するんだって」「…何ですって!?」…電話口の向こうでは地獄が生まれたようだ。
(なるまよ)

「今からここにあるもの全部消しちゃいます」タネも仕掛けもありませんよと言って彼女は笑う。無理だろ、こんな雑然とした事務所でそんなこと。そう思って余裕をかましていたら不意に視界が真っ白になった。視界っていうか頭だな。唇に感じる柔らかい感触、…そんなまさか。「…はい、成功です!」
(オドみぬ)

「彼氏とか作らないんだね」「作ってほしいんですか?」予想外の返答を投げられて言葉に詰まってしまった。べつにオレがどうこう思ったからってみぬきちゃんに関係はないだろう。「みぬきが彼氏連れてきたら嬉しいですか」「いやまあ、喜ばしいことではあるよ」「それ嘘ですよね?」…確かに嘘だけど!
(オドみぬ)

さて、困った。鉄箱の上に置いたのは二人分のコーヒーとトーストだ。今日はボクが当番だ、なんて思って健気に二つ、彼の分まで作ってしまった。口にしてみればコーヒーは泥のように苦くトーストは砂のように味気ない。この部屋はこんなに広かっただろうか。雨すら嫌いになりそうで、少し参る。
(ホームズとミコトバ)

「彼女を取り上げた時のことはよく覚えていますよ。元気よく泣いて、小さな手足を懸命に動かしていた。あの赤ん坊があんなに大きくなったのですね」ミス・スサトとお茶を飲むアイリスを遠巻きに眺めながら友人はそう呟く。良い子だろうと言えば彼は頷きボクに目配せをした。「父親に似て聡明だ」
(ホームズとミコトバ)

朝起きると妙なものが頭に生えていた。見た目だけで言うならば猫の耳のように思える。こんなものを人に見られる訳にはいかず、どうしたものかと考えながら帽子をかぶり検事局へ向かうといつもの如く何処からか私の従者が現れた。そのフードの形が、特徴的に膨れ上がっている。「…貴公もか」
(猫検事達)

「今度大英帝国に留学することになってな…」「そうか…じゃあこれからは遠距離で…」「フィッシュ&チップス!一緒に食べられるな!^^」
引っ越しのサ○イ
(龍アソ)