・大逆転(2のネタバレまみれ)


じゃん、と口にして彼女は小さなバッジのような物を私の眼前に突き出した。「アタシ、警部になったから。これでもうアンタにつきまとわれなくて済むね」晴れやかな笑顔を浮かべる彼女を見つめ、私は気がついてしまった。私は彼女の運命ではなかったのだ。私が彼女の泥を払う必要など、少しもなかった。
(ジーナちゃんと貴族モブ)

雨上がりの倫敦で偶然会ったバンジークス検事、その眉間の皺が今日は少ない。良いことでもあったのかな、もしや向こうの空に虹が出ているからだろうか。「虹程度で喜ぶ歳ではない」不意に彼が言って、また思考を読まれてしまったと汗をかく。しかし彼の視線はハッキリと虹に向いているのが不思議だ。
(龍ノ介とバンジークス)

まるで稲光でも落としたような顔でホームズさんはぼくに笑っている。ミスター・ナルホドー、見たまえ、謎だ!そう言って笑う彼とそれに苦笑を返すぼくの根本はずいぶん異質だ。けれど似ている。あなたの目に今ぼくが映っている。両手を広げて目尻を歪めた彼は、キミは毒性のアルカロイドだと叫んだ。
(龍シャロ)

奇妙な箱に入り写真を撮られ箱から出るなり写真に文字を書けなどと奇妙な事を機械は話す。≪死神≫くん、どのペンがいい?と私に問う少女はすでに一枚目に文字を書き込んでいた。「あいりす*ばんじーくすくん」…名前を書くことに一体何の意味があるのかはわからない。逡巡の末、私は写真に日付を書いた。
(叔父と姪初プリ(?))

「≪死神≫クン、至急221Bにまで来てくれるかな?キミにも関係のある事件がウチで起こっちまってね、一緒に解決してもらいたいのさ。……これはお願いではなく"脅迫"と受け取ってくれて構わないよ」突如執務室に現れた探偵がそう言って仕事を終えたばかりの私を睨みつける。また何か面倒事かと嘆息しながら件の場所に向かえば、大きなケーキと贅沢な食事、それを前に幸福そうな笑みを浮かべる彼女がそこにいた。そこで今日が何の日かということにようやく気がつく。……確かに無関係な話ではない。「≪死神≫くん!お祝いに来てくれたの?」
(叔父姪)

「……一人の青年がいました。そして、もう一人青年がいました。二人は出会ってすぐに恋に落ちた。彼らは離れることを恐れ、二人で英国へと向かう船に乗り込みました。けれど道中で…一人が命を落とした。一人は相手を守れなかった自分を、今でも許せないんです」「……悲しいお話ですね(手を握る)」
(キス我慢に出た龍アソ)


・論破V3

運動会のリレーでアンカーを努める春川さんはトップとの距離をぐんぐん縮めていき、あっという間に先頭になった。「さすがはオレの助手だ!一位は確実だな」信頼を語る百田くんを尻目に、春川さんにこの横顔を見せたいな、と思う。「後でハグしてやるか」「…それはやめたほうがいいかもしれないよ」
(最原と春川と百田)

「いろんな人間と交流したほうが知識の幅も広がるってモンだ。行ってこい!」三日連続で百田くんからの誘いを断った僕に彼は笑顔でこう言った。瞬間、焦燥が心に生まれる。昨日はもっと不機嫌そうにしていた。今、彼は何を考えている?どうして笑顔で僕を見送るんだ、ねえ、百田くん!「……待って!」
(百田と最原)

「キミは本当の百田くんじゃない」口から絞り出した言葉は情けなく揺れていて、目の前の彼に聞こえていなければいいのにと強く感じた。百田くんはしばらくの沈黙のあと、僕の頬に手を伸ばす。「よくわからねーけどよ」「嘘か本当かっつーのはそんなに大事なことか?」顔が影になって、表情が見えない。
(百田と最原)

「希望ヶ峰学園TVー!今回はゲストに百田解斗クンをお招きしましたーっ!」「宇宙に轟く百田解斗だぜ!」食堂に設置されているテレビに突然現れた我らがボスを見て、僕と春川さんは同時に思い切り噎せてしまった。何をしてるんだあの人は。「今日はオメーらを宇宙に連れていってやる!」
「じゃあオメーら、目を瞑って宇宙を頭に思い浮かべろ」音声ガイドこと百田くんの言うとおりに、僕はすっと瞼を下ろす。頭の中には広大な青紫を巡らせた。「想像したか?じゃあ、その宇宙であたりを見回してみろ。一番近くに星があるはずだ」
(百田くんの催眠宇宙旅行CDがほしい)

「まあ終一も若輩者だからな。失敗の一つや二つは当たり前だろ!」「なんであんたはそんなに偉そうなの?」「あはは…」いつかの捜査でそんな会話を交わした事があったと思う。実際あの頃の僕は未熟で、若輩者と言われても仕方なかった。でも、今の僕はどうかな。キミは一人前と呼んでくれるだろうか。
(百田と最原)

あだ名なんて誰にもつけてないじゃん。なんなの、ハルマキって。訊いたらあいつは「四文字ぐらいのほうが呼びやすいんだよな」と笑った。何それ?意味がわからない。「でも、嫌そうではないよね、春川さん」「は?」「……少しだけ羨ましいな」特別だよね、と言う最原を睨めばその顔に苦笑が浮かんだ。
(百田とハルマキ)

「ハルマキ、終…最原に言っとけ、そんなんでへばってるようじゃまだまだだってな」「春川さん、百田くんに伝えておいてくれる?キミこそもう息が上がってるよって」最原が言い終わると同時に百田が不機嫌丸出しの声を出す。喧嘩中なら一緒にいなきゃいいじゃん。言ったら多分もっと面倒なことになる。
(最原と春川と百田)

酔ってるし顔が近いし二人きりだし、キミはきっと明日には忘れてくれるだろうから。ずるい手段だってことは分かっていた。けど、常時ずるいキミに比べたら可愛いもののはずだった。それなのに、彼の手のひらは僕の唇を行き止まらせる。「そんなにオレが安く見えるか?」「来るなら素面で来いよ、終一」
(百田と最原)


・その他

「大丈夫だよ兄さん、あの人達は俺達にとって取るに足らない命だったんだ」そんな事を言わせない為に俺は13年間剣を振るい続けてきたのだ。その取るに足らない命を葬り続けてきたのだ。全て終わった。釣り合わない巨大な魂の残骸が海の底に沈んでいく。膨張した怨嗟が弟の背に見え、俺は膝をついた。
(TOX2/クルスニク兄弟)

「目、大きいね」「え?」「泉さん、目がすごく大きい」「ちょっと、なんなのぉ?」「彼女とか、いるの?」「え…?」「いるかぁ!そりゃいるよね!なんかプロデューサーの彼女とかいそー」「……いないよぉ」「へぇー、いないんだ」「…なんか文句あるの?」「いや?……安心した」「えっ…///」
(あんスタ・まこいず/LOVEのネタ)